死んだクジラを食べ続ける海の掃除屋ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト9月24日(木) 16時16分配信 / 海外 - 海外総合
海底でクジラの死体にありつくこの虫は、スウェーデンとカリフォルニア州沖で遠隔操作の潜水調査船によって収集された。腐食性の多毛類(ゴカイなどの仲間)の一種で、朽ち果てていくクジラの骨を覆うバクテリアを食べることに特化している。DNA鑑定を行ったところ、未知の種であることが確認された。 研究成果を発表したスウェーデン、ヨーテボリ大学のチームに所属する動物学者ヘレナ・ビークルンド(Helena Wiklund)氏によると、ヌタウナギやサメなどがクジラの肉を食い尽くした後に、この長さ2センチほどの虫たちの出番になるという。 「クジラの大きさによっては、何世代にもわたって20年ほど住み続けることもできるだろう。大きなクジラの骨は非常に長い間、海底にとどまるから」と、ビークルンド氏は言い添える。 しかし、ついにクジラが食べ尽くされると、虫たちは別のクジラの死体を探さなければならない。これは相当な長旅になる可能性もある。 この小さな生物がどのようにクジラからクジラへと渡るかは、いまだ謎のままだ。ただしビークルンド氏によると、多毛類の中には微小な幼虫期に海流に乗ることができる種もいるという。「クジラの死体はかなり長い間、油脂を漏らし続けることがある。おそらく、幼虫たちは水中でこのにおいを感知して、次のクジラに狙いを定めるのだろう」。 深海に沈んだ巨大なクジラの死骸に依存する生物は鯨骨生物群と呼ばれ、熱水噴出孔などのバクテリアに依存して生きる生物がクジラの骨を他の海域へ拡散するため足がかりにしているのかもしれない。 James Owen for National Geographic News 【関連コンテンツ】 ・ 新種のゴカイ:“グリーンボンバー” ・ 緑色に輝く発光ゴカイ ・ 不思議な海洋生物:新種のケヤリムシ ・ ハワイに息づく神秘の生き物 (海洋レポート) ・ 深海の熱水噴出孔:未知の世界の科学
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