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サムスンを内部告発(後篇)

WiLL 2014/2/27(木) 15:04配信 (有料記事)

創造性に乏しい働き方

 ここからは、サムスンでの一日と業務内容を明らかにする。
 朝六時起床。簡易な朝食を急いでとり、六時半~七時頃、最寄りの停留所からシャトルバスに乗る。
 シャトルバスはサムスンが社員の送迎用に運転しており、サムスンが保有するバスと、サムスン側が観光会社のバスをチャーターして運転する便とが混在している。ソウル市内やソウル近郊の住宅地をくまなくカバーし、通勤する社員を乗せて事業場へ向かう。
 サムスン電子のスウォン(水原)事業場は約二万八千人が勤務し、五百台以上のバスが運転されている。フッ酸漏出事故があったファソン(華城)事業場をはじめ他の事業場でも二百~三百台程度、サムスングループ全社では、三百四十あまりの路線に一千七百台以上のバスを運行している。
 社員証がICカードになっており、バスに乗車する際、読み取り機にかざす。会社のチャーターバスなので、交通費はかからない。ICにより乗車人数がカウントされており、データに従って混雑均一化のため、路線ごとの運転本数の割当てが変更される場合がある。
 バスを降りた従業員たちは、事業場の出入り口に向かう。すべての出入り口には、空港の保安検査と同等の厳しいセキュリティチェック体制が敷かれている。ただし、事業場を出る際には厳しいチェックを受けるが、入る際のチェックは比較的緩い。
 事業場内には、デジタルカメラやカメラ付き携帯電話などの撮影機器、USBメモリ、SDメモリ、CD─ROMなどのデジタルメディアの持ち込みは全て禁止。ノートパソコンやタブレットパソコンも持ち込み禁止となっている。
 入場する前に警備員から、カメラ付き携帯電話のレンズやSDカードの挿入口に封印シールが貼られ、電子辞書などもSDカードの挿入口がある場合は同様に封印シールが貼られる。携帯電話は、事業場内では電話機能の使用のみ認められる。警備員がセキュリティに関係するかどうか判断できない物品に関しては、丸ごと不透明なビニール袋に入れて封印シールが貼られる。
 事業場内で封印シールを剥がしたり、ビニール袋を破るなどして退場しようとした場合、セキュリティ違反とみなされて解雇される。ノートパソコンやタブレットパソコンなど、封印シールや封印ビニール袋で対処できないような電子機器を持参した際は、その場で廃棄を命じられることもある。
 警備員によるセキュリティ対策が終わると、自動改札のようなICカード読み取り機に社員証をかざし、ゲートが開いたら入場する。これも、出勤時よりも退勤時のほうがより厳密に行われる(退勤する際のセキュリティチェックについては後述する)。本文:17,897文字 この記事の続きをお読みいただくには、WiLLプレミアム on Yahoo!ニュースの購入が必要です。

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高村忠美(元サムスン電子社員)

最終更新:2014/2/27(木) 15:04

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