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もううんざり!「集団的自衛権反対」狂騒曲

WiLL 2014/7/2(水) 12:02配信 (有料記事)

単なる空想

 ようやく特定秘密保護法案批判のバカ騒ぎが終わったかと思いきや、今度は集団的自衛権反対の大キャンペーンときた。いつになったら護憲派の錯乱が止まるのか。最近のテレビ報道から検証しよう。
 六月三日放送の「報道ステーション」(テレビ朝日系)は、《自衛隊「戦闘地域」も可能に……》(テロップ)と題し、惠村順一郎コメンテーター(朝日新聞論説委員)がこう述べた。
《「戦闘地域」と言いますけど、戦場ですからね。自衛隊がアメリカなどによる多国籍軍に入って、戦場に出て行くことを意味しているわけですね。いくら後方支援と言いましても、戦場に自衛隊が出て行くんであれば、身を守るために武器を持っていく。そうすると襲われるかもしれない。そうすると自衛隊は応戦するわけですね。そうすると「殺し、殺される」関係になるという可能性が飛躍的に高まります。「他国の武力行使との一体化は許されない」「海外で武力行使しない」という憲法九条の歯止めですね、これはまったく失われることになります。
 イラクへの自衛隊派遣を思い出すと、「非戦闘地域」という歯止めが曲がりなりにもあったので、自衛隊は一発の銃弾も撃たずに帰ってきた。その歯止めもなくなるわけです。従来の憲法解釈を大きく踏み越える解釈改憲と言わざるを得ない》
 俗耳に入りやすいが、基本的に間違いである。まず、「戦闘地域」は必ずしも戦場ではない。そもそも「戦闘地域」という法令用語はない。「……と言いますけど」と言うが、マスコミが勝手にそう命名しているだけだ。朝日論説委員室には馬耳東風だろうが、マスコミが合唱中の「非戦闘地域」という用語も存在しない。
 なるほど、自衛隊が「応戦する」可能性は全否定できないが、それは過去の海外派遣でもあり得た。惠村氏が敷衍したイラク派遣でもあり得たリスクである。現に、陸自のサマーワ駐屯地にも迫撃砲弾が撃ち込まれたが、自衛隊は「応戦」しなかった。
「非戦闘地域」という歯止めがあったからではない。「襲われる」事態を避けるべく、地元民との良好な関係を構築した結果、幸い「一発の銃弾も撃たずに帰ってきた」。
「非戦闘地域」という歯止めがあったからとの立論は、憲法九条が平和を守った云々の俗論に似ている。どちらも単なる空想に過ぎない。本文:11,128文字 この記事の続きをお読みいただくには、WiLLプレミアム on Yahoo!ニュースの購入が必要です。

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潮匡人(評論家・拓殖大学客員教授)

最終更新:2014/7/2(水) 12:41

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