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北方領土でいま何が起きているのか? 日本人として知っておきたい島の実態【名越健郎】

WiLL 2015/2/16(月) 13:46配信 (有料記事)

北方四島はロシア社会の縮図である!

 筆者は2年前、北方領土のビザなし交流に参加して国後、択捉両島を訪れた際、両島で発行されている地元紙の記者と接触し、新聞を添付ファイルのメールで送付するよう依頼した。その後、両紙編集部から有料で毎号届けてもらっている。
 国後島で発行されている地元紙は「ナ・ルベジェー(国境で)」、択捉島の地元紙は「クラスヌイ・マヤーク(赤い灯台)」といい、発行部数は国後紙が715部、択捉紙が562部。いずれも週2回発行のタブロイド版4ページ。北方領土に住むロシア人は約1万6千人強で小さな社会ながら、両紙は地元行政府や議会の決定から島で起きたニュースや話題、住民の一口広告まで掲載し、島の生活に寄り添うコミュニティーペーパーだ。
 北方四島の面積は千葉県に匹敵し、竹島の2万倍、尖閣諸島の2千倍である。今年で旧ソ連軍による不法占拠から70年となるが、そこでは経済活動や社会生活が営まれ、犯罪もあれば汚職・腐敗も多発する、ロシア社会の縮図だ。近年は、ロシア政府のクリル(千島)社会経済発展計画(2007─15年)に沿ってインフラ整備が進んでいる。
 ロシア人がサハリンやウラジオストクでどう生活しようと勝手だが、わが国固有の領土である北方四島に居座る島民の生活は注視せざるを得ない。自宅の庭の一角が武器を持った隣人に不当に奪われて居座り続ける状況では、奪われた庭がいまどうなっているのか、誰もが関心を持つだろう。島の状況を知ることは、将来の返還後の対応を検討するうえで不可欠となる。
 ビザなし渡航も近年はロシア側の規制が強く、毎回、同じ場所を案内されて同じ人と交流するだけで、情報収集に限界がある。二つの地元紙を読むことが、北方領土の現状を知る最も有効な手段だろう。本稿では過去2年の紙面から、印象的な記事を紹介しながら四島の実態に迫った。本文:12,878文字 この記事の続きをお読みいただくには、WiLLプレミアム on Yahoo!ニュースの購入が必要です。

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名越健郎(拓殖大学海外事情研究所教授)

最終更新:2015/2/16(月) 13:46

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