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戦後70年、日本を貶め続ける「村山談話」の正体【櫻井よしこ】

WiLL 2015/8/1(土) 6:10配信 (有料記事)

村山談話の呪縛

 日本は一体いつまで、「村山談話」の呪縛に苦しめられなければならないのか。
 今夏の終戦記念日に発表されるであろう「安倍談話」について、「村山談話を踏襲せよ」「談話にある『侵略』『植民地』、そして謝罪の文言を盛り込むべきだ」との外野の声が喧しい。
 安倍談話を検討する有識者懇談会で座長代理を務める北岡伸一氏も、「『侵略』と入れてほしい」と公言した。一方で、安倍晋三首相や菅義偉官房長官は「有識者懇の答申を参考にはするが、そのまま踏襲するわけではない」と予防線を張っているが、村山富市元首相自身がマスコミ各社の取材に応じ、村山談話を踏襲するよう強く牽制している。
 だが、このような議論は根本的に間違っている。村山談話は中身もさることながら、閣議決定されたこと自体に問題があるからだ。
 内閣という行政府が、個々がそれぞれ持つべき歴史観を統一見解として出すこと自体、越権行為であろう。ましてや、のちの内閣に「踏襲せよ」と強要できる性質のものではないはずだ。ある時期の一内閣が勝手に金科玉条として祭り上げた談話を、あたかも「踏み絵」よろしく後々まで踏襲を迫るのは、およそ政治の枠を大きく外れた所業である。
 村山談話に先立つ「歴史を教訓に平和への決意を新たにする決議案」の衆議院での採択は、まさに異常事態のなかで行われたものだった。
 また、村山談話の閣議決定については今年三月十六日、朝日新聞に掲載されたインタビューで村山氏はこう述べている。
〈──当時、自民党保守派の閣僚から慎重論は出ましたか。後に「事前の相談はなく、唐突に(談話が)出た」と語った人もいます。
(村山)それはなかった。野坂浩賢官房長官がしっかり根回ししていた。僕も日本遺族会の会長だった橋本龍太郎通産相に電話し、直接了解を得た。閣議の場で反対した者は一人もいない。もっとも、僕は不退転の決意で臨んでいた。反対者が出るなら内閣総辞職しかないと覚悟し、「これができなかったら辞めるぞ」と野坂氏や前任官房長官の五十嵐広三氏に伝えていた〉
 だが、閣議決定に臨んだ村山改造内閣の一員、平沼赳夫氏から直接聞いた証言は、村山氏の回想とは若干違っている。本文:20,823文字 この記事の続きをお読みいただくには、WiLLプレミアム on Yahoo!ニュースの購入が必要です。

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櫻井よしこ(ジャーナリスト)

最終更新:2015/8/1(土) 13:22

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