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元米国防次官補が語る!「現実的な脅威がどれほど深刻か」

WiLL 2015/9/3(木) 12:32配信 (有料記事)

同盟関係の優先順位を付ける

 一九六四年に高校を卒業した私は、海軍兵学校に入学しました。当時は、J・F・ケネディ大統領が国民を鼓舞するスピーチをしていた時代。私の家族は軍部に勤務していたわけではないのですが、愛国心が非常に強く、そうした家庭の影響もあったのでしょう。
 一九六八年に海軍兵学校を卒業し、海兵隊に入隊。翌六九年から十八カ月間に及ぶベトナムでの勤務は非常に厳しいもので、死の危険を感じることが幾度となくありました。
 あれから四十六年。長年、軍部に勤務してきた経験を踏まえて申し上げると、現在、安倍政権が取り組んでいる「平和安全法制」の整備と今年四月に米軍と合意した「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)の改定を私は高く評価しています。
 これらの取り組みが、日米同盟の能力を全体として一つの大きな力に変えていくものであると思っているからです。
 日米のシームレスな協力が可能となり、政策の遂行や意思決定を連携して迅速に行うことができる。また、自衛隊と米軍がより一体となって活動できる。これにより、格段に高い能力を発揮することが可能となります。
 ガイドライン改定においても「日米両政府は、自衛隊と米軍との間の協力を強化するため、運用面の調整機能が併置されることが引き続き重要」と明記され、日米の軍事協力をより強める「統合機動防衛力の構築」が取り入れられました。自衛隊と米軍のさらなる一体的運用が可能となり、日本に対する脅威を防止し、抑止する能力が一層高まります。
 私は同盟関係の優先順位を付けることが重要であると考えており、なかでも日本との同盟関係こそ最も優先されるべきだと思っています。あまり知られていませんが、これまでも米軍の最良かつ最新の装備が日本に最初に配備されてきました。米国が日本との同盟関係を重視している表れとも言えます。
 たとえば、米海軍の最新鋭イージス艦「チャンセラーズビル」が横須賀基地に追加配備され、新型第五世代ステルス戦闘機「F35B」が岩国の海兵隊基地に配備予定となっています。
 米国のプレゼンスは日本の安全保障にとって必要不可欠であり、同時に東アジア地域全体の平和と安定にとっても極めて重要です。自衛隊は米海兵隊との実動訓練「アイアン・フィスト」を一四年二月にカリフォルニアで実施しました。一三年五月から六月にかけては、米西海岸で実施されている米軍の統合訓練「ドーン・ブリッツ」に初めて自衛隊の陸・海・空が参加し、米軍との連携、島嶼侵攻対処にかかる作戦行動の演習を行いました。
 日米が合同で訓練や演習を行うことによって強力な防衛体制を築くことができ、それが日本の島嶼防衛や日本国の防衛にも有効に機能するのです。本文:10,355文字 この記事の続きをお読みいただくには、WiLLプレミアム on Yahoo!ニュースの購入が必要です。

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ウォレス・グレグソン(元米国防次官補)

最終更新:2015/9/3(木) 12:32

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