ここから本文です

死んでから生まれ変わるまでの期間は平均4年5カ月 「生まれ変わり」の可能性

ダ・ヴィンチニュース 2月8日(月)17時30分配信

死んでから生まれ変わるまでの期間は平均4年5カ月 「生まれ変わり」の可能性

『人は生まれ変われる。』(池川明・大門正幸/ポプラ社)

 人は死んだ後どうなるのだろうか? 実際のところは、死んでみなければわからない。また、信じている宗教によっても、考え方は違うだろう。しかし、世界中で宗派を問わず、ひとつの可能性として信じられているのが、「生まれ変わり」だ。
 2008年、「『生まれ変わり』はあると思うか?」という国際調査に対して、日本人は43%が「ある」と回答。33%が「ない」、残り24%が「わからない」との結果だった。調査をしたのは、国際社会調査プログラム、通称ISSP。現在、45カ国が参加する国際調査機関だ。ちなみに、アメリカでの調査結果は、31%が「ある」、64%が「ない」と回答。教義上は、「生まれ変わり」を否定しているキリスト教圏の国々でも、この考え方を肯定する回答が出ている。

 この「生まれ変わり」を、オカルトにならないように、科学的見地から慎重に研究を進めているのが、大門正幸氏。中部大学教授やアメリカのバージニア大学客員教授を務める、脳と意識と言語の研究者だ。氏が、胎内記憶を研究する産婦人科医、池川明氏と共著した、『人は生まれ変われる。』(ポプラ社)から、「生まれ変わり」の実際に踏み込んだ。

 大門氏は、世界各地から、過去生(前世)記憶をもつ子供たちの証言約2600例を収集。これらの証言を分析すると、若干の地域差はあるものの、次のような傾向を導くことができた。

・過去生について語り始める平均年齢は2歳10カ月。話さなくなる年齢は7歳4カ月。
・死んでから生まれ変わるまでの期間は、平均4年5カ月。
・同じ宗教内での生まれ変わりが多い。
・過去生にあたる人物が実際に存在したことが確認できた例は、72.9%。
・過去生で非業の死を遂げたのは、67.4%。
・経済的環境や社会的地位が向上するかについては、一定の法則性は見つからない。

 過去生を語る子供に対して、解離性障害などの精神障害を疑う見方もある。しかし、一般的には、こうした証言をする子供は、記憶力が優れていたり、知能指数が高かったりする傾向がある。もし、自分の子供が、過去生を語りだしても、まずはむやみに驚かず信じて聞いてあげる心の余裕をもっていたい。事実かどうかよりも、子供の言葉にうなずくことで、親子の信頼関係が深まる方が大切だろう。余談だが、北米の先住民は、子育てでの親の役目を、その経験や学びを思い出させることだと考えている。どんな人も生まれる前にすでにさまざまな経験を積み、色々なことを学んでいる立派な人格であるという見方が根本にあるからだ。

 また、過去生の存在は、特にその記憶のない私たちにも影響を与えることがある。遺伝的要因や、環境的要因に当てはまらない、恐怖症や生まれながらの身体的特徴についてだ。例えば、水が怖い、暗いところが怖い、生まれつき身体に障害がある、痣(あざ)があるなどだ。こうした恐怖症や身体的マイノリティーで苦しんでいる人は、過去生の存在を信じると心が軽くなるのだという。過去生の存在が、不条理な苦しみに対して、自分を納得させるための理由になるからだ。確かに、人は自身で苦しみを受け入れられた方が、前を向いて生きやすい。

 日本にはかつて、障害をもって生まれてくる赤ちゃんを、観音様の生まれ変わりと考える習慣があった。身近に障害者が居ると、自然と他人を助けるので、仏教の修行のひとつである利他業(りたぎょう)を修めることができる。その赤ちゃんは、人々に功徳を積ませる役割を担って生まれてきたというわけだ。

 確かに、過去や未来という目には見えない大きな流れの中で生きているという意識は、自己責任という言葉ですべてを背負わされてしまう現代の私たちに、一服の休息をもたらす効果がありそうだ。著者の大門氏は、こうした過去生を信じることの影響を、「心のクスリ」と呼んでいる。実際に「生まれ変わり」があるかどうか信じるかは、あなた次第。普段は鼻で笑っていたとしても、人生の不条理に傷ついた時、試しに信じてみるくらい、悪くはないのでは?

文=奥みんす

最終更新:2月8日(月)17時30分

ダ・ヴィンチニュース