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岡崎慎司は言う。「献身的という褒め言葉ほど危険なものはない」

webスポルティーバ 2月17日(水)18時40分配信

「守備? やることはやるんですけど、(あくまでも守備は)意識を持つだけですね。それだけで満足していたら、いつでも監督に代えられてしまう。献身的に動くのは生き抜くためには大事になるが、自分の武器ではない。武器にしてしまうと……献身的な動きは、やればみんなできてしまう。

 ただ、『献身的』と言われるまでにハードワークをしないと試合に出られないから、自分はやっているだけです。海外でやってきて、『献身性』という言葉ほど、危険で甘いものはない(苦笑)。監督から、『お前いいぞ!』と言われていても、点が獲れてないと、何度も代えられてきたし。『あ、これは褒め言葉じゃない。危険信号』というか。俺はもっと違うところで認められないと。

 俺の場合はゴール。結果で認めさせるしか、自分の立ち位置を変えることはできない。だから、今日みたいなビッグマッチでゴールを決めたかった。(リバプール、マンチェスター・C、アーセナルと続いた)この3試合、ずっとゴールを目指していた。獲れなかったら、試合に出られなくてもいい。まあ、よくはないんですが、そのぐらいの意気込みで試合に入った」

 だが、結果を言えば、岡崎はシュートを打てなかった。「自分の欲しい場所にボールが欲しかった」と、試合展開の難しさを嘆(なげ)いたが、「ハイレベルになると、それを考える余裕もなくなってくるのは、まだまだ自分の実力不足」と、反省も口にした。強豪相手とのビッグマッチでは守勢に回ることが多いだけに、岡崎としては今後に向けて課題の残る一戦となった。

 ただ、「守備は頭に入れていなくてもできるので、ほとんど攻撃のことしか考えていない」との言葉から、岡崎の頭のよさを改めて感じた。

 自陣まで引いて味方をサポートするか、あるいは前からガツガツとプレスに行くか――。そのあたりの状況判断がいつも的確で、迷いや誤りが一切見られないからだ。試合と周囲の状況が、正確に見えている証拠だろう。報道によれば、日本代表のヴァヒド・ハリルホジッチ監督が「あれほどチームのために働くFWはいない」と語ったらしいが、アーセナル戦の岡崎は、まさにその言葉どおりの動きを見せていた。

 だが、それだけで満足はしない。「ゴールを獲る部分で認められたい。ゴールを獲らなきゃ、もうひとつ上のレベルには行けない。そこに行きたいですね」と岡崎は語る。

 前線からの守備は、できて当たり前。さらに、ゴールを挙げることで付加価値をつけていく――。岡崎慎司は、そんな青写真を描いている。

田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke

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最終更新:2月17日(水)22時10分

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