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国産スポーツカーが謎の価格急騰。貴重な名車が海外流出!

週プレNEWS 2月22日(月)6時0分配信

ここ最近、25年も前に発売された国産スポーツカーが急激に値上がりするという謎の現象が発生している。

【参照】25年間、同じシーマに乗り続けてきた女優・伊藤かずえのクルマ愛

原因のひとつは、当時、若者だった世代が大人になり、時間とお金に余裕ができたことで、1990年代の国産スポーツカーを買う人が増えたことが挙げられる。しかし、それだけでは説明できないほど、一部の国産スポーツカーの相場は異常な高騰を続けているのだ。

年式が古くて走行距離も多いにもかかわらず、5年前と比べても現在の価格のほうが上がっていたりする。実はその背景に、海外からの爆買いの影響が…?

「現在、1989年に登場したR32型スカイラインGTR、1999年に登場したR34型スカイラインGT-R、さらに1990年に登場したNSXなどの国産スポーツカーが値上がりを続けています。これらが高騰しているのは、車両が海外に流出し、国内市場で出回る台数が減ったことも大きな原因です」

こう話すのは、中古車事情に詳しい自動車専門誌の編集者M氏だ。しかも、この高騰にはアメリカの安全規制が大きく絡んでいるのだという。

「アメリカには、米国内で新車販売されたクルマ以外について、製造後25年経過しないと輸入できない“25年ルール”と呼ばれる規制がある。逆に言えば、25年以上経過したクルマなら輸入可能になるということ。だから80年代後半に発売されたNSXやR32型のGT-Rをアメリカの業者が大量に輸入するようになったのです。

また、R34型のスカイラインGT-Rが高騰している背景には別の要因がある。カナダでは、アメリカ以外の中古車について、製造から15年以上経過すると輸入可能になる規制がある。それで17年前に発売されたR34型がカナダで輸入解禁となり、異常な高値の原因となっているんです」

通称“25年ルール”とは、1960年代後半に始まった米連邦自動車安全基準(FMVSS)のことで、目的は米自動車メーカーの保護。それにしても、この規制ができた当時は、25年も経過したクルマに人気が集まるなんて、アメリカ当局も予想できなかったことだろう。

現在、空冷エンジンの古いポルシェ911も高騰しているが、やはりこの規制の解除が影響している。さらに日本車に関しては、ここ数年の超円安で、海外から見るとかなり割安感が増したという要素も大きい。

しかし、この状況をすべての中古車販売店が歓迎しているわけではない。国産スポーツカーを中心に取り扱う中古車販売店の店長W氏がタメ息まじりに言う。

「北米以外にも、毎日のように東南アジアや中国、オセアニアからの引き合いがありますが、すべて断っています。なぜなら、一度海外へ流失してしまったクルマは二度と国内に戻ってこないからです。カッコいい国産中古車というのは、日本にとって財産なんです。それを海外に流出させることは、貴重な財産が失われることを意味するのです!」

では実際、国産スポーツカーはどのぐらいの高値で買われているのだろうか。発売中の『週刊プレイボーイ』10号では特集記事「中古車屋さんが絶対に教えたくない 買ったときよりも高く売れるクルマはこれだ!」で大検証。ぜひ、参考にしていただきたい。

(取材・文/菅沼 慶 手束 毅 萩原文博)

■『週刊プレイボーイ』10号(2月22日発売)「情報誌が絶対書けない 禁断の中古車購入術」より

最終更新:2月26日(金)1時59分

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