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大丈夫?「爆買い客」中毒になっていく日本経済

JBpress 2月23日(火)6時15分配信

 日本国内で、英語や中国語にハングルなど多言語表記の案内板を至るところで目にし、多言語のアナウンスを耳にするようになった。

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 米国に拠点を構えてビジネスをする三井真由美さん(仮名)はその変化に驚いている。久しぶりに訪れた日本は、訪日外国人客の熱烈歓迎ムード一色だった。驚きつつ、「当惑した」というのが真由美さんの正直な感想だ。

 「デパートや都心の家電量販店だけではなく、ちょっとしたスーパーやドラッグまでも免税制度が導入されていてびっくりしました。お店のレジで免税価格で買えてしまうなんて」

 前職が客室乗務員だということもあり世界各国を訪れたことがある真由美さんだが、「日本ほどの外国人観光客向けのサービスは欧米では見たことがない」という。

 ヨーロッパやアメリカでも、外国人観光客に税金を還付する制度はある。だが、いったん税金を払ったあとで別の免税窓口に行くか、または空港の免税カウンターに出向かないと還付されない。手続きが面倒なため、少額の場合は還付金を受け取らない観光客も多い。

■ 日本の「おもてなし」はやりすぎ? 

 「日本はなぜそこまでやるのかしら?」 真由美さんは素朴な疑問を投げかける。

 真由美さんはハワイとの違いを教えてくれた。ハワイでは、外国人観光客は居住者よりもずっと高い値段で買い物をしなくてはならない。ハワイとしては、裕福な外国人観光客には高く買ってもらい、お金をたくさん落としてもらおうというわけだ。日本は逆だ。「外国人を対象にした過度な割引や優遇などのサービスが目につきます」

 そうした日本の過剰な「おもてなし」に真由美さんは否定的だ。「それは本当に必要なことなんでしょうか。免税なんかにしなくても、訪日外国人客は日本で買い物をするはずです」。確かにハワイでの買い物が割高だったとしても、ハワイの魅力が失われるわけではない。ハワイには買い物だけではないたくさんの魅力があり、観光客はそれに引かれてやって来る。

 最近、筆者の周りでは、このように「日本の『おもてなし』はやりすぎなのではないか」という声が聞かれるようになった。

 丸の内のオフィスに勤務し、海外旅行が趣味の田村朋子さん(仮名)も同様の意見だ。外国人観光客のために特別な割引をする必要はないという。「私が海外旅行するとき、旅先で割引に期待することはほとんどありません。基本的に外国人と分かれば吹っかけられますから、予想外の出費をするのは覚悟の上です。せめてその国の国民と同じ価格で買い物ができれば満足です」

■ 肩身が狭い日本人買い物客

 今、東京の高級ブランドの店では日本人の買い物客の肩身が狭くなるという現象が起きている。中央区在住の女性がこう語る。

 「店員は爆買いの接客にてんてこ舞い。銀座のデパートやブランド店では以前のような優雅な買い物はできなくなりました。

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最終更新:2月25日(木)17時55分

JBpress