ここから本文です

小保方晴子『あの日』で印税3500万円超? 濡れ手に粟の大儲けは許されるのか

デイリー新潮 3月10日(木)5時25分配信

「STAP細胞はありまァす!」

 巷では小学生までマネをしたこの迷言を発して以来、ほぼ沈黙を守ってきた小保方晴子氏が1年9カ月ぶりに釈明に臨んだ。しかも、今度は記者会見ではなく、著書の刊行というかたちで──。

 そんな話題の書『あの日』は今年1月に刊行されるやいなや、ベストセラー街道をばく進。版元である講談社が2月24日に、すでに4刷で25万部を突破したと発表した。

 ということは、通常の印税率だとすれば、小保方氏側にはざっと3500万円を超える印税が入った計算になる。しかも部数はまだまだ伸びているそうだ。

 もともと理研での彼女の給料は1000万円程度と言われていたから、年収に換算すれば以前を遙かに上回る収入を得たことになる。転んでもただでは起きない姿には、「さすがはオボちゃん」と言いたいところだが、ちょっと待てよ、ホントにそこまでの大金をもらえるほどの本なのか? 

■ゴーストライターでも使ったの? 

 ノンフィクションライターの小畑峰太郎氏も、そんな疑問を抱く一人だ。

 小畑氏はSTAP細胞をめぐる騒動の当時、いち早く『STAP細胞に群がった悪いヤツら』(新潮社刊)を発表。独自の視点でこの日本アカデミズム史上最大のスキャンダルの真相に迫って、注目を集めた。そんな彼の舌鋒は『あの日』に対しても容赦ない。

「『あの日』(講談社)のページを開くとのっけから、おセンチで紋切型な文章の波状攻撃にさらされます。なにやら虚と実の間をこづき回されたような感じで、後味のはなはだ宜しくない一冊ですね」

 そんな手厳しいコメントを浴びせる小畑氏は、小保方氏の文体もお気に召さないようだ。

「まさか、いくらなんでもこの期に及んでゴーストライターの手を借りたとは考えにくいですけど、それにしてもこの業界にわんさか生息しているゴーストライター・タッチの、内容空疎な美文調、その俗臭が鼻を衝く」

 研究機関で起こった騒動なのだから、釈明も論理的に行なうべきなのに、全体がストーリー仕立てで、しかも極めて情緒的であることにも違和感を覚えたという。

「小説風でありますが、読んでいくうちに、ノンフィクション・ノヴェルとかSFみたいなきちんとした設定や構成がないことに気がつきます。その手の作品に必要な『事実』や『科学的裏付け』『飛翔する想像力』はSTAP論文以上に希薄なんです。強いて言うなら『私小説』ですね。ただ、それにしては文章がダメすぎる。いったい小保方さんは何が言いたくてこんなシロモノを世に問う気になったのでしょうか?」

 まさに「ダメだし」だ。さらに、作品全体を貫く独特の雰囲気を次のように分析する。

「この本では自分勝手な言い分をあいまいなディテールだけで何度も何度も重ねていくという独特な、というか特異な話法が際立っていますね。それが妙な説得力を生み出している」

1/2ページ

最終更新:3月22日(火)15時26分

デイリー新潮

記事提供社からのご案内(外部サイト)

デイリー新潮

新潮社

「週刊新潮」毎週木曜日発売
「新潮45」毎月18日発売

「デイリー新潮」は「週刊新潮」と「新潮45」の記事を配信する総合ニュースサイトです。

五輪招致疑惑を調査へ 解明は不透明

東京五輪の招致をめぐる資金提供問題の調査は、どこまで真相に迫れるかが不透明。同様の疑惑は過去にも。