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清原和博も酒井法子も頑張り続けた過剰な「いい子」 期待に応えられない「しんどさ」が犯罪者を生む

デイリー新潮 3月21日(月)4時10分配信

 黒すぎる肌に白すぎる歯。入れ墨にコワモテの風貌。冬場にTシャツ一枚でも額に流れる汗。清原和博の覚醒剤取締法違反による逮捕は、驚きである一方、「いかにも」という気にもさせられた。かねてより薬物使用疑惑がささやかれていたからなおさらだ。実際、その後の報道で伝えられている清原の姿は、かなりの覚醒剤の常習ぶりを疑わせるものと言える。

 現時点で清原が覚醒剤を使用した理由は分かっていないが、現役時代からの使用が疑われている。実際、選手としての清原のピークは、20代前半だった。その後もパフォーマンスの向上を図るべく努力は続けたが、度重なるケガもあり、かつての輝きを取り戻すにはほど遠かった。

 彼をよく知る人たちからは、「非常に気の小さい男だった。番長どころではない」との指摘も出ている。本人の主観においては、常に不安に苛まれていたのかも知れない。

■実は受刑者に多い「元いい子」

 犯罪者に堕ちた清原を「いい子」と評したりしたら、「何を見当違いなことを」と思われるかもしれない。しかし、新潮新書『いい子に育てると犯罪者になります』の著者、岡本茂樹氏によると、実は犯罪者には「元いい子」が多いのだという。

 岡本茂樹氏は、立命館大学の教授をつとめる傍ら、累犯刑務所での受刑者更生支援にも携わってきた。受刑者にグループで授業を受けてもらい、なぜ自分が犯罪を起こすに至ったのかを他者の視点も取り入れながら考える、というものである。岡本氏の授業を受けていた受刑者のほとんどは、覚醒剤などの薬物経験者だった。

 では、なぜ「いい子」が獄の中に落ちていくのか。岡本氏の説明によると、こうなる。

 受刑者たちはほぼ100%、子ども時代に家庭の問題を抱えている。しかし、その不遇な状態に感じる不安や寂しさを、誰にも受け止めて貰っていない。

 それどころか、不安や寂しさを抑圧して自ら笑顔をつくり、自分で自分を励まそうとしたりする。それを「ニコニコ笑ういい子だね」などと周囲にほめられたりするものだから、余計に自分の感情を抑圧してしまう。

 しかし、虐待やネグレクト、貧困など、彼らを取り巻く問題は変わらずそこにある。すると、いつか無理が限界に達し、不安や寂しさを覚醒剤などの使用や暴力事件などの「犯罪」という形で爆発させてしまう。凶悪犯罪が起こるとしばしば、「あんないい子が、なぜ……」という「近所の声」が紹介されたりするが、むしろ「あんないい子」で居続けたことが犯罪の原因だとも言えるのだ、と。

 清原の場合、幼少期の家庭の状況はそこまでひどくない。その意味で、岡本氏が教えていたような累犯刑務所の受刑者たちとは違う。しかし、若い時から圧倒的な活躍を続け、甲子園で前人未踏の記録を打ち立て、プロに入っても高卒ルーキーのホームラン記録を塗り替える活躍を続けた若い頃の清原が、ずっと「人の期待に応える」人生を送り続けていたのは確かだ。その点で、「いい子」的なのである。

 薬物使用の本当の理由は分からないが、その1つに野球人として人の期待に応えられなくなったことを挙げても、あながち間違いではあるまい。

 清原は、以前に開設していたブログでは、しばしば「孤独」を吐露していた。逮捕前に『金スマ』に出演した彼が、「野球をやったことさえ後悔した。野球をやっていなければ、こんなふうにはならなかった……」とつぶやいたのは、生きづらさを抱えていた清原の本音だろう。

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最終更新:4月11日(月)12時28分

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