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悪評ふんぷん、またやらかした国連事務総長

JBpress 3月26日(土)6時0分配信

 今年末に退任する韓国出身の潘基文(パン・ギムン)国連事務総長が、米国のメディア上で「無能、軽率で不公正だ」と非難され、その言動が国連憲章に違反すると糾弾された。

 最近、潘総長は、モロッコが実効統治している西サハラ地域でモロッコと対立する武装組織に肩入れをする言動をとり、モロッコ政府の反発を招いた。そうした言動をはじめとする潘総長の数々の失敗を明らかにした記事が「ウォール・ストリート・ジャーナル」に大きく掲載された。日本に対して公正さを欠く言動をとってきた潘総長は、国際的にも悪評のようである。

■ 潘総長が重ねてきたいくつもの失敗

 ウォール・ストリート・ジャーナル(3月21日付)は、「国連の軽率なリーダーがモロッコでまたまたやらかす」という見出しの寄稿記事を掲載した。副見出しは「潘基文は分離主義の反乱勢力を激励し、国連憲章をまたも裏切った」とあり、潘総長を厳しく非難する記事だった。

 記事の筆者は米国主体の外交政策機関「大西洋評議会」の役員で、モロッコの雑誌発行者のアハメド・チャライ氏である。チャライ氏はこの記事で、潘総長は「国連の低い基準でみても非常に無能で不正に満ちた時代を画した」と断じる。そして、潘総長は2006年に現職に就いてから、制度的にも個人的にもいくつもの失敗を重ねてきたと評した。

 そうした失敗の実例としてチャライ氏は以下を挙げる。

 ・国連が中央アフリカ共和国へ送った平和維持部隊が、ここ2年ほどの間、性的暴力を続け、地元では信頼よりも恐怖を広めている。

 ・アフリカのエボラ出血熱が国連機関の対応の不備によってさらに拡大した。

 ・2010年にハイチでコレラが発生した際、潘総長は対処の責任を負うことから逃げ、国連の専門家5人から非難された。

 ・国連職員を不当に縁故採用したとして、2011年に国連の監査機関から非難された。

 ・2016年1月に、パレスチナのテロ組織の殺傷行為に理解を示す言動をとり、結果的に現地の紛争をあおった。

 ・シリアのアサド政権が内戦で自国民50万を殺した際も、ロシアのプーチン大統領がウクライナのクリミアを奪取した際も、またリビアの内戦で国家が事実上崩壊した際も、いつも「中立」の名の下に効果的な措置をとらなかった。

■ 国連憲章を裏切った西サハラ地区での言動

 さらにチャライ氏は、潘総長の西サハラ地区での言動が「国連憲章を裏切った」と批判する。

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最終更新:4月6日(水)11時5分

JBpress