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アニメーションやゲーム、もちろんVRにも! コンテンツ制作における必須のプロセス、ハリウッドが実践する「ビジュアルデベロップメント」とは?

CGWORLD.jp 6/8(水) 13:01配信

企業や所属の垣根を越えて、ゲーム業界で働くクリエイター達が交流できる場を設けることをコンセプトに実施されている「GREE Creators' Meetup」。エンジニア向けではなく、アート・クリエイティブ領域に特化した内容という、業界でも珍しい勉強会だ。5月17日(火)にグリー本社で開催された第4回では、ハリウッドのCGアニメーション長編制作から、アジャイル開発の最前線、最新エフェクトツールを用いたエフェクト概論など、様々な講演が行われた。

本稿では『マダガスカル』シリーズや『シュレック2・4』をはじめ、ハリウッドの大作CG映画で背景アーティスト、ビジュアルデベロップメントとして活躍。現在は現在はフリーランスでユニバーサルスタジオの長編アニメーションや、ゲームソフトのイメージデベロップメントに従事。サンフランシスコのアカデミーオブアート大学で教鞭も執っているという、伊藤頼子氏の基調講演をレポートする。

<1>ハリウッドの劇場アニメーション向けビジュアルデベロップメント

ドリームワークスで長くビジュアルデベロップメントとして活躍し、Oculus Story Studioが開発した3Dアニメ作品『Henry』でビジュアルデベロップメントアートも担当するかたわら、後身の指導にも意欲的な伊藤頼子氏。
「日本のアニメは浮世絵を下に発展してきた一方、海外のアニメは光と影を重視する西洋絵画の歴史がベースにあるのではないか」とする伊藤氏は、職務内容の紹介を通して、各々の文化の違いについても言及した。

「企画→世界観設定・キャラクターデザイン→脚本→絵コンテ→レイアウト→原画→動画→エフェクト→撮影」と、ながれ作業で進むことが多い日本のアニメ制作。この背景にはひとつの作品制作に数多くのスタジオが参加する制作事情がある。これに対してハリウッドの大手スタジオによる3DCGアニメーション長編の制作では、スタジオ内に大量のCGアニメーターなどの制作スタッフを抱えこみ、外部プロダクションへの業務委託は行わない傾向にある。クオリティの追求と情報漏洩を懸念してのことだ。

そのため制作工程も異なっている。予算や納期の都合上、作業の手戻りが難しい日本のアニメ制作と異なり、少しでも優れた内容にするため、脚本がどんどん改良されていくのがハリウッド流だ。制作期間も一般的に4~5年と長く、予算も桁ちがいに大きい。日本では珍しいビジュアルデベロップメントアーティストという職分も、こうした制作スタイルの違いから生まれてきたもの。

監督の頭の中から映像イメージを引き出し、コンセプトアートの作成からシーンごとのビジュアライゼーションまで、幅広く手がけるのがビジュアルデベロップメントアーティストの役割だ。

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最終更新:6/8(水) 13:01

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