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プロフェッツ・オブ・レイジ、LAで初ライヴを披露

ローリングストーン日本版 6/8(水) 15:00配信

ラップとロックが融合したスーパーグループが、新曲とレイジ・アゲインスト・ザ・マシーン、パブリック・エナミー、サイプレス・ヒルの名曲の数々を次々と披露。

5月31日(現地時間)の夜、ロサンゼルスのウィスキー・ア・ゴー・ゴーの外壁は政治色が濃いポスターで埋めつくされ、緊急ミッションを担った新バンドの到来を告げていた。そう、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの元メンバー3人に、ヒップホップ界のスーパースターであるチャックDとB-リアルが加わった新バンド、プロフェッツ・オブ・レイジの到来だ。開演の数時間前には、何者かがスプレーで書いた「#MakeAmericaRageAgain(#アメリカを再び激怒させよう)」という文字が付け加えられていた。

"プロフェッツ・オブ・レイジ"結成の内幕に迫る:「俺たちは革命的な特別部隊」

長すぎた沈黙を破り、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのギタリストのトム・モレロ、ドラマーのブラッド・ウィルク、ベーシストのティム・コマーフォードの三人が、サンセット・ストリップの満員の会場で行われたプロフェッツ・オブ・レイジの初ライヴで、そのパワーを爆発させた。その様は、2016年に政治界で多くのことが起きることを強く示唆していた。91年に結成したレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンは、クリントン政権時代に、ハードロックとヒップホップを見事に融合した音楽で過激な政治的主張を行った。2000年に解散した後、彼らがブッシュ政権と長期にわたる対外戦争が始まる中で沈黙を貫いたのは、非常に皮肉的だった。

二度の短期間の再結成を経て、再び活動休止していたレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンに、パブリック・エナミーのチャックDとサイプレス・ヒルのB-リアルが加わり、物の見事にバンドのヴォーカル、ザック・デ・ラ・ロッチャのポジションを埋めている。トム・モレロは、31日のステージにふさわしい革命を連想させる赤色の衣装で登場し、「Arm the homeless(ホームレスを武装させろ)」の文字が書かれたギターで、1曲目のパブリック・エナミーの『Prophets of Rage(プロフェッツ・オブ・レイジ)』を力強く演奏した。

次の『Guerilla Radio(ゲリラ・ラジオ)』では、チャックDとBリアルがシャウトを轟かせ、チャックDが「どこかで始めないといけない。いつか始めないといけない。/今ここでやろう。今この瞬間にやろうじゃないか」という、この曲の最大の投げかけを唱えてみせた。

ステージでの彼らのコラボレーションは、米大統領選の年に偶然に起きたのではない。チャックDの黒色のTシャツには、「Vote Rage(レイジに投票を)」と書かれたステッカーが貼られていた。また同ライヴの収益金は、カリフォルニアを拠点にホームレスを支援するチャリティー団体PATHに寄付されることになっている。

チャックDとB-リアルは、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのオリジナルメンバーのフロントマンを称えることを忘れなかった。B-リアルはザックを「俺たちの兄弟」と呼び、チャックDはバンドが常にザックのために「ポジションをのけておく」と話した。続く攻撃的なファンクナンバー『Bombtrack(ボムトラック)』では、笑みを浮かべたチャックDが、ザックのオリジナルの歌詞に「その曲を歌うことができても、それを変えることは絶対にできないんだ」と付け加えた。

セットリストはレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの曲が大半を占めたが、『Shut Them Down(シャット・ゼム・ダウン)』と『The Party’s Over(ザ・パーティーズ・オーヴァー)』という2曲の新曲も披露された。またサイプレス・ヒルとパブリック・エナミーのヒット曲をも取り入れたステージでは、メンバーそれぞれが曲をより良いものするためのポイントを探していた。

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最終更新:6/8(水) 15:00

ローリングストーン日本版

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