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オリックスの4番T-岡田完全復活。『僕が打つことでチームの雰囲気が変わればいい』

ベースボールチャンネル 6/9(木) 11:00配信

本塁打王に輝いた2010年に似た感覚

「ここ数年は、バットを振ろうとし過ぎてたんです。でも、今はしっかり身体を使ってバットがついてくる感覚がある」

 オリックスの4番を打つT-岡田のバットが止まらない。週末のヤクルトの3連戦では13打数7安打3本塁打8打点と活躍。規定打席には達していないとはいえ、打率は3割をキープし、4番打者として存在感を示している。

 冒頭のT-岡田の言葉にあるよう、4月29日の再昇格以降は確かな手応えを感じている。「状態は2010年に似た感覚」と本塁打王のタイトルを獲った2010年を引き合いに出すくらいだから、よほど状態がいいのだろう

 とはいえ、今シーズンのスタートは良くなかった。

 春季キャンプでキャリアハイを掲げてシーズンに入ったが、開幕すると絶不調に陥り、わずか6試合(.167、0本)で登録抹消されてしまう。

「3月の後半から微妙におかしくなってきた」不調の波をふりはらうことができなかったのだ。ファームで出直しを図り、4月24日には首脳陣が状態を見るために一軍の千葉遠征に一日だけ帯同したものの、昇格が見送られてしまう。怪我がないまま突入したシーズンだっただけに、本人は歯がゆかったに違いない。

 ただ、その頃の本人は「ファームでは上と下のバランスのズレを修正してきました。状態はすごくいい」と不調を脱しつつあるときでもあった。

 結局、チーム事情により4月29日に昇格。すると30日には4番に抜擢されるなど少しずつ輝きを取り戻していった。そして、5月はそれまでのうっ憤を晴らすかのような活躍で、打率.356、ホームラン9本と月間MVPも狙える成績を収めたのだった。

 今月に入ってからも好調を継続。凡退しても「Tが打てないなら仕方ない」という信頼がファンの間にも芽生えてはじめている。

満を持しての4番起用

 振り返ると、開幕の頃には絶望に思われた2軍降格が功を奏したということだろう。
 T-岡田はファームでの日々をこう振り返る。

「ファームに落ちたとき、シモさん(下山真二コーチ)と2010年の映像を見て、この時はこうだったとかいろいろと話したんですよ。シモさんの記憶を頼りにして(笑)成績が良かった2014年の状態がいいときはバットを振る感覚があったんですけど、本塁打王を獲った2010年はバットがついてくるという感覚が自然とでていることに気付いて、今は振るんじゃなくて打つという気持ちで打席に立っています」

 一軍に復帰してからT-岡田の打席からは堅苦しさのようなものがなくなった。
それは彼の言葉から「今年は打ったと同時に確信するくらい完璧な当たりのホームランが多い」と談話に「完璧」という言葉が盛り込まれていることからも窺い知れる。田口壮二軍監督は「5月に昇格しても20本は打つ」と太鼓判を押したというが、7日現在で12本と20本塁打は射程圏内だ。

 今後、T-岡田に求められているのはチームの中心選手として存在感を放つことができるかだろう。
 今、現在、任されている4番という打順こそ、今の果たすべき彼の役割だ。

「打順に関しては特に意識してないですね。何番にいても繋ぐ気持ちを持ってランナーを返すことしか考えてません」

 本人は打順に関してそう語っていたが、4番を務めた試合は6勝1敗(7日現在)と主砲としての役割もしっかりと果たしている。さらには、助っ人外国人のモレルが抹消されたことにより一発を期待できるT-岡田が4番に固定されたのはチームにとっても大きい。福良淳一監督も「(打てなくても)Tは状態がいいから」と満を持して起用した4番に対して信頼を置いている。

「僕が打つことでチームの雰囲気が変わればいい」

 2010年はT-岡田の活躍により、球団統合後唯一の勲章である交流戦優勝を飾っている。あの頃の気持ちを取り戻し、完全復活に向けてバク進中のT-岡田がホームランを打ち続けることでチームは上昇していくに違いない。


どら増田

ベースボールチャンネル編集部

最終更新:6/9(木) 12:34

ベースボールチャンネル

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