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低成長続くスマホ市場、インドとアフリカに活路

JBpress 6/9(木) 6:00配信

 先頃米国の市場調査会社IDCは、今年の世界スマートフォン出荷台数の伸び率がわずか3.1%にとどまるとするリポートを公表したが、別の米調査会社であるガートナーがこのほどのまとめた販売統計リポートを見ても、同様の見解が示されている。

 スマートフォンは先進国市場がすでに飽和状態にある中、今後インドやアフリカ地域がメーカー各社にとって魅力的な市場になるという。

■ 今年の販売台数はわずか7%増

 ガートナーによると、今年1年間におけるスマートフォンの世界販売台数は15億台となり、昨年からの伸び率は7%にとどまる見通し。

 スマートフォンの世界販売台数の前年比伸び率は2010年に73%と、ピークに達し、昨年も同14.4%と、2桁成長が続いたが、今後は高い成長が見込めないという。

 例えば、北米の成熟市場や西欧、日本、アジア太平洋地域の成熟市場ではその普及率が90%に達している。またこれらの地域の利用者はこれまでのような頻度でスマートフォンを買い替えなくなっているという。

 これら地域における高価格帯スマートフォンの買い替え周期は平均2.5年で、今後5年間、これが大きく変わることはないとガートナーは予測している。

 これに対し、新興国市場における高価格帯スマートフォンの買い替え周期は平均2.2年~2.5年、低価格帯スマートフォンは同3年以上。

 ただし新興国市場ではフィーチャーフォン(従来型携帯電話)からスマートフォンへの買い替えが進んでおり、今後大きな成長が期待できるという。

■ インドは成長の可能性が最も高い国

 そして、新興国市場の中でガートナーが注目しているのは、“サブサハラアフリカ”と呼ばれる、サハラ砂漠以南のアフリカ地域(北アフリカ以外)。

 この地域のスマートフォン販売台数は昨年初めてフィーチャーフォンのそれを上回った。サブサハラアフリカは今後もフィーチャーフォンからの買い替えを促せる地域であり、メーカーにとって魅力的な市場だと、ガートナーの調査ディレクター、ロベルタ・コッサ氏は述べている。

 一方で同社が、最も成長が見込める国と見ているのがインド。リポートによると、同国では昨年1年間に1億6700万台のフーチャーフォンが売れた。

 この数は、スマートフォンを含む全携帯電話販売台数の61%に当たる。つまり、インドのスマートフォン市場はまだ成長の余地が十分に残されているというわけだ。

 ガートナーは今年のインドにおけるスマートフォン販売台数は1億3900万台に達し、その前年比伸び率は29.5%になると予測している。

 インドの人々にとってスマートフォンは依然高額。だがその低価格端末の平均販売価格は低下している。2016年もこうした製品が売れ、同国の全スマートフォン販売台数に占める120ドル未満の製品の比率は約50%になると、ガートナーは見ている。

■ 中国のスマホ比率は95%、今後も低成長続く

 これに対し、世界最大のスマートフォン市場と言われる中国は、2014年に16%の前年比伸び率を記録していたが、昨年はこれが横ばいにとどまった。

 中国では全携帯電話販売台数に占めるスマートフォンの比率がすでに95%に達している。同国市場は依然競争が激しいが、今後5年間は引き続き低成長で推移すると、ガートナーは予測している。

小久保 重信

最終更新:6/9(木) 6:00

JBpress

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