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「国家戦略特区」~日本を世界一ビジネスしやすい環境に 雇用の“岩盤規制”まで踏み込めるか~

日本の人事部 6/10(金) 7:30配信

「国家戦略特区」とは、第二次安倍政権が進める新しい経済特別区域構想のことで、地域を限定した大胆な規制緩和や税制面の優遇で民間投資を引き出し、“世界で一番ビジネスがしやすい環境”を創出するのが狙いです。2013年6月に特区創設が閣議決定され、12月に成立した国家戦略特別区域法では医療や雇用、農業など計六分野で規制の特例が認められました。いわゆるアベノミクスの“第三の矢”と呼ばれる成長戦略の中核として期待されていますが、一方で、焦点の一つである雇用や働き方に関する規制緩和については批判や抵抗が根強く、具体的な施策づくりに向けた議論の行方はいまだ不透明な情勢です。

日本を世界一ビジネスしやすい環境に 雇用の“岩盤規制”まで踏み込めるか

2014年版の世界銀行の報告書によると、「ビジネスのしやすさ」において、日本の順位は27位まで下落し、1位のシンガポールをはじめ、米国(4位)、韓国(7位)にも水をあけられています。海外から日本への活発な投資や柔軟な人材移転を妨げるボトルネックのひとつは、“岩盤”とまで揶揄(やゆ)される各分野の厚い規制。世界で一番ビジネスがしやすい環境を創出するための「国家戦略特区」構想では、この岩盤規制をどこまで突き崩せるかが焦点といわれています。

なかでも議論の最大の的になっているのが、“雇用特区”を巡る規制への踏み込み具合です。政府は当初、特区内の企業と労働者の間で解雇の条件や手続きを事前に労働契約で決めておけば、解雇をめぐる裁判でも契約に基づいた解雇を有効とする解雇ルール緩和や、いわゆるホワイトカラー・エグゼンプション(週40時間が上限という労働時間の規制を適用しない)の導入を探っていました。これに対し、野党や労働組合は「解雇特区だ」と激しく反発。厚生労働省も「世界的に見ても雇用ルールを特区だけで変更した例はない」と慎重姿勢を示したために、結局、抜本的な雇用規制の緩和は見送りに。現時点での改革メニューでは、外国企業向けに雇用ルールを明確にした雇用ガイドラインをつくり、「雇用労働相談センター(仮称)」を設置するなどの内容にとどまっています。

今年1月、政府は「国家戦略特区諮問会議」(議長・安倍晋三首相)を開き、国家戦略特区を指定する際の基準などを定めた基本方針案を大筋で了承しました。今後は、3月に予定されている特区指定に向けた地域選定作業を本格化させる運びで、産業の国際競争力を高める観点から、東京、大阪など大都市での導入が有力視される一方、地方都市をどう指定するかも検討課題として挙げられています。

すでに地方自治体や民間事業者など242団体が197件のプロジェクトを提案済みで、東京都は外国企業を誘致するために住宅整備や外国人向け医療サービスに関する規制緩和を、大阪府と大阪市は国際的な医療拠点づくりなどの構想を打ち出しています。

最終更新:6/10(金) 7:30

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