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小林麻耶さんに学ぶ「既読スルー」という生き方(社会保険労務士 榊 裕葵)

シェアーズカフェ・オンライン 6/10(金) 8:27配信

フリーアナウンサーの小林麻耶さんが体調不良で休養に入っているが、私は、小林さんが休養に入る前に上程した著書、「まや道(小学館)」を読ませて頂いて、大変勉強になった。

■「まや道」から私たちが学べること
この本を読むと、小林さんがたくさんの心のダメージを受けながらも、それを乗り越え、試行錯誤をする中で身に付けた生き方がリアルに伝わってくる。

それは、一般のビジネスマンにとっても、ストレスを軽減し、楽しく仕事をしていくためのコツとして参考になりそうなものであった。

小林さんが「まや道」の中で述べていることで、私が特にその通りだと思ったことを、本稿では3つの論点に分けて紹介をしたい。

■「素の自分」を大切にする
第1は、「素の自分」を否定しないことがむしろ成功につながるということである。

小林麻耶さんの世間的な印象というと、「ぶりっ子」の代表的な存在であろう。

この点について、小林さん自身は、意図して「ぶりっ子」をしている訳ではないが、自分の素の状態が、世間一般から見ると「ぶりっ子」に見えてしまうのだろうと分析している。

小林さんは、「ぶりっ子」という印象や評価により少なからずの人に快く思われないことに心を痛めたそうだが、「まや道」において

「ぶりっ子」と言われてしまう私の見た目や身振り手振りは素なので、やめられません。素だからどんなに非難されても根本を変えることはなかなかできませんでした。(「まや道」 P134)

と述べている。

そして、素の自分を肯定し、自分の気持ちに素直になろうという境地に至ったそうである。

小林さんは「ぶりっ子」という印象を常に持たれながらも、TBS時代には『輝く!日本レコード大賞』の司会を5年連続で努めるなど、TBSを代表するアナウンサーとして活躍し、フリーになってからも『バイキング』のレギュラーなど活躍を続けている。

小林さんが「ぶりっ子」だから会社の上層部に色目を使って仕事をもらったのではないかという中傷を受けることもあったそうだが、一時的なブレイクならともかく、これだけ長い間活躍を続けられるのは、小林さんが「ぶりっ子」であるかどうかに関係なく、小林さん自身の実力と努力の結果であろう。

小林さんは、休みは月3日、1日の労働時間は17時間。週4回は会社近くのビジネスホテルに泊まったり、疲労のあまり電車で帰宅できない時は自腹でタクシーを使い、給料のほとんどがタクシー代に消えてしまったこともあったそうだ。

単なる「ぶりっ子」がそこまで努力をするであろうか。

小林さんは、「ぶりっ子」に見えてしまうという性格を表面的に繕ったりするのではなく、自分の性格として受け入れた上で、真摯に仕事に向き合い、結果を出してきたからこそ、重要な番組を任せられ続けてきたのであろう。

どんなに努力をしても「ぶりっ子」という表面だけを見て批判する人はいたそうだが、久米宏さんや安住紳一郎さんなどアナウンサーの先輩は小林さんのことを認め、色々なアドバイスをしてくれたということである。番組で共演した多くの有名人の方も、小林さんのことを理解し、受け入れてくれたそうだ。

すなわち、なかなか直せないような強い個性を持っていても、自分の仕事に対して真摯に取り組んでいれば、「あの人は個性的だけど、仕事はキッチリやる」ということで周りの信頼を掴むことができ、逆に個性をチャームポイントにすらできるということを、小林さんは実績をもって証明しているということである。

強弱こそはあれ、人間は誰もが個性を持っている。

しかし、仕事で成果を出すために、無理矢理その個性を矯正しようとすると、自分の生まれ持った良さを失い、場合によってはメンタルを病んだりもしかねない。

「普通にしよう」とか「性格を矯正しよう」と考えるのではなく、逆に、素の自分を認めた上で、自分の仕事に対して真摯に向き合うことが成果につながるのではないだろうか。

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最終更新:6/10(金) 12:32

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