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良好な人間関係のメリットを「カネ」に換算するといくらになる!?

HARBOR BUSINESS Online 6/11(土) 16:20配信

 ビジネスでもプライベートでも、良い人間関係は人生を成功に導くカギです。

 その正しさは科学的にも実証されており、たとえばハーバード大学のロバートウォールディンガー教授は、1938年から約700名の幸福度を調べ続けた結果、次のような結論を出しています。

『75年におよぶ研究でハッキリわかったのは、わたしたちの幸福にとってもっとも大事なのは富でも名声でもなく、良い人間関係に尽きるということです』(1)

 人間の幸福を左右する要素はさまざまですが、結局のところ人間関係よりも影響力が大きいものは存在しないようです。

 とはいえ、人間関係の大事さなど、多くの人にとって耳にタコでしょう。いまさら道徳の教科書のようなことを言われても、なかなか実感としては乏しいものです。

◆人間関係をお金に換算すると!?

 そこで、ここでは人間関係の価値をお金に換算してみた研究を紹介します。友人や家族の価値に値札をつけて、その重要性をリアルに体感してみましょう。

 というと「人間関係をお金に換算できるの?」と思われそうですが、基本的なアイデアはシンプルです。ロンドン大学のニック・ポータヴィー博士は、2007年に以下のような計算を行いました。

1.イギリス世帯パネル調査のデータ(10年分)を使い、約55,000人分の幸福度の変化をチェック

2.幸福度に影響をあたえる要素を選り分けたうえで、人生によくないことが起きた場合に、いくら収入が増えれば埋め合わせが効くかを調べる

 つまり、ヒトの幸福を左右する要素(結婚など)の満足度を数値で出し、同じレベルの幸せを手に入れるために必要な金額を計算していったわけですね。

 もちろんこれはイギリスの調査ですが、人間の幸福に影響をあたえる要素に関しては、先進国ではあまり差が見られないようです。その点では、日本人にも大いに参考になるでしょう。

 それでは、まず一般的な人間関係の値段から見ていきます。いずれの金額も人間関係が最悪な状態との価値をくらべたものです。



・良好な人間関係がもたらす価値は年に約1400万円

・定期的に友人や家族に会うときの価値は年に約1000万円

 どうやら、定期的に遊べる友だちが1人でもいれば、まったく友だちがいない人にくらべて、1,000万円をもらったのと同じぐらい人生の満足度はアップするようです。かなりの金額ですね。

 その意味では、家族や友人とのつながりを重視するマイルドヤンキー的な価値観も、人生の満足度を高めるうえではコスパが高い生き方のひとつだと言えるでしょう。

◆「結婚」の価値はおいくら?

 続いて、結婚の価値について。

◆・幸せな結婚がもたらす価値は年に約1100万円

・子どもがもたらす価値は年に約30万円

 近年では「恋愛や結婚はコスパが悪い」といった論調も多いですが、やはりパートナー探しには大きな価値があるようです。もちろん、良い相手さえ見つかれば、という条件は付きますが。

 また、いっぽうでは子どもの価値がやたらと低いのも見逃せません。実際、多くの調査でも、子どもの有無と幸福度にはほとんど関連性が見つかっておらず、懐に余裕がないなら無理して子作りにはげむメリットはない……といったら言い過ぎでしょうか。

 さらに、結婚の暗黒面もチェックしてみましょう。

・別居がもたらす損害は年に約2,700万円

・離婚がもたらす損害は年に約360万円

・配偶者の死がもたらす損害は年に約3,300万円

 離婚の損害額だけ少ないのがおもしろいですね。これは、多くの人は結婚生活が終わってガッカリするよりも、新しい人生への希望を持つケースが多いからなんだとか。ダラダラと別居するよりは、さっさと離婚しちゃったほうがコスパは良さそうです。

 このデータをどう見るかは、個人の価値観によるでしょう。家族や友人と一緒に過ごす時間をあえて仕事に費やし、失われた幸福分を稼ぐもの悪くはありません。

 ただし人間関係の値段は、ちょっとやそっとの稼ぎでリカバーするのは難しい額です。だったら、まずは友人や家族との関係を改善したほうが、人生の費用対効果は高くなるかもしれません。

<文/Yu Suzuki>〈プロフィール〉月間100万PVのアンチエイジングブログ「パレオな男」(http://yuchrszk.blogspot.co.id/)管理人。「120歳まで生きること」を目標に、日々健康維持に励んでいる。アンチエイジング、トレーニング、メンタルなど多岐にわたり高度な知見を発信している。NASM®公認パーソナルトレーナー。あまりに不摂生な暮らしのせいで体を壊し、一念発起で13キロのダイエットに成功。その勢いでアンチエイジングにのめり込む。

1.George E. Vaillan “Triumphs of Experience: The Men of the Harvard Grant Study”

2.Nattavudh Powdthavee “Putting a Price Tag on Friends, Relatives, and Neighbours: Using Surveys of Life Satisfaction to Value Social Relationships”

ハーバー・ビジネス・オンライン

最終更新:6/11(土) 16:20

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