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ソフトバンク城所、打撃開花の理由。「脱セオリー」の発想が転機に

ベースボールチャンネル 6/12(日) 11:10配信

突然の打撃開眼

「脱セオリー」

 昨今のプロ野球の打者たちを見ていると、そんなフレーズが思いつく。
 真っ先に思い浮かぶのが昨季、シーズンが最多安打の日本記録を達成した西武・秋山翔吾だ。

 秋山は昨季から大幅にフォームを変えた。
 上段に構えていたトップの位置を肩のラインくらいまで落とし、脱力する。そこからバットを出していくが、その際のバットの軌道は本人曰く「僕の感覚ではアッパースイング」というものだった。

 秋山のような俊足・巧打者タイプだと、ゴロを転がすような叩きつけるバッティングを意識しがちだが、秋山はその常識から抜け出したのだ。その末の大記録達成だった。

 今季、その秋山のように変革を目指している打者がいる。
 ソフトバンクの城所龍磨選手である。

 こういっては失礼だが、城所はかつての秋山以上に『守備の人』のイメージがする選手だ。その城所が10日現在、33試合60打数20安打、打率.333をマークしているのだ。5月には3195日ぶりとなる本塁打を記録した。

 最近はレギュラーにほぼ定着。たとえスタメンを外れた場合でも、以前までは守備固めか代走が役回りだったのが、代打のピースとしてもしばしば起用されているほどだ。

タイミングの取り方を変えた

 城所の何が変わったのか。
 それは一般的に言われている理論から離れるというものだった。

 城所はいう。

「以前までの僕はバッティングフォームは無駄な動きをしないほうがいいと思っていたんです。でも、それは人によって体の使い方にタイプがあって、僕の場合だと、動かない固まったフォームにすると、むしろ体が動かなくなることがわかりました。僕はどんどん動いて良いといわれて、体を大きく使うことで、タイミングが取れるようになりました」

 当然、仕掛け人はいる。
 ソフトバンクの打撃コーチを務める藤井康雄氏だ。
 一般的なセオリーとは異なるが、実は、城所の変化はある理論に基いている。

 藤井コーチはいう。

「(城所は)体幹をしっかり動かそうということで、動いてボールを呼び込むイメージ。選手にはいろんなタイプがあって、止まって打つほうがいい選手もいれば、動いたほうがいい選手もいる。また、前で打つのか、後ろで打つのか、タイプがある。俺なんかも動いたほうがいいタイプなんだけど、城所は止まると身体が前に出てしまう。1回動いて、前から引っ張り込んで後ろを軸にして打つというのが合っているので、それを取り組んでいる」

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最終更新:6/12(日) 11:10

ベースボールチャンネル