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ロシア閣僚がEUROで暴動の自国フーリガンを擁護 試合後にイングランド側へ襲撃も「問題なし」

Football ZONE web 6/12(日) 11:44配信

運営側の不手際を糾弾するロシアスポーツ大臣のムトコ氏

 10日に開幕した欧州選手権(EURO)の開催国フランスでは、マルセイユでフーリガンによる暴動が発生。11日のイングランド対ロシア戦で両チームのフーリガンが衝突。イングランド人サポーターの中には、意識不明の重傷者が出るなどの事態となっているが、試合後にロシアサポーターがスタンドのイングランドサポーターを襲撃した事件について、ロシアスポーツ大臣は自国サポーターを擁護し、スタジアムのセキュリティの脆弱性を批判した。ロシアのサッカー専門サイト「R-SPORT」が報じている。

イングランド vs ロシアの試合データ、グループリーグ順位表

 マルセイユのスタッド・ヴェロドロームでの一戦が1-1ドローに終わった直後、スタジアムでは暴動が起きた。ロシアのサポーターが警備員の制止を突破し、イングランドサポーターの客席に侵入。投石などの攻撃を仕掛けた。

 ロシアサッカー協会の会長で同国スポーツ大臣のヴィタリー・ムトコ氏は、自国の非を全く認めなかったという。

「衝突などなかった。実際にここでの全ては問題ない。大袈裟なんだよ」

 FIFA高官でもあるムトコ氏は、全世界が目撃したスタンドでの暴動を完全に無視する様子だった。侵攻したのはロシアサポーターで、暴行やイングランドの国旗を破るなどの数々の映像が流されているが、FIFAによるペナルティや国際問題化を回避するためなのか、問題なしをひたすら強調していた。

ナショナリズムを煽るロシア通信社

「試合が終わった後、両国ファンの間に障壁がなかった。イングランド人は慌てていたが、すぐに全ては治まった。このような試合は正しく運営されなければならない。ファンを分ける必要がある」

 ムトコ氏はロシア側の非よりもむしろ、運営側のセキュリティの脆弱性をひたすら攻撃。ロシアサポーターは発煙筒や“紙爆弾”と呼ばれる巨大な爆竹をスタジアムに持ち込んでおり、この点についても「問題は爆竹と発煙筒だ。ネットもなかった。ここが問題だ」と運営サイドに非があると力説していた。

 英高級紙「ガーディアン」は、ロシア通信社「ヴィスティ」がスタジアムでの暴動を全てイングランドの責任とし、イングランドサポーターの座席まで侵攻し、暴行を繰り広げたロシア人の蛮行を「英雄的」と報じていることを強く批判している。通信社ではロシアのフーリガンが国旗を掲げ、ウラジミール・プーチン大統領のTシャツ姿でイングランド人と戦う写真を配信するなど、ナショナリズムを煽っているという。

 イングランドのフーリガンも社会問題化しているが、ウクライナなど周辺諸国との紛争を続けるロシア側の深い病巣も、今回のEUROで顕在化している。

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

最終更新:6/12(日) 13:14

Football ZONE web

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