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真っ白な泡を飲む!? 沖縄伝統の不思議なお茶「ブクブクー茶」の正体

サライ.jp 6/15(水) 10:00配信

ごはん茶碗よりやや小ぶりな器に、こんもり盛られた白い泡。その上には、砕いた落花生がのっています。まるでソフトクリームのようですが、これが沖縄独特のお茶「ブクブクー茶」です。

この「ブクブクー茶」のように、お茶を茶筅(ちゃせん)などで泡立てて飲む風習を「振り茶」と呼びます。現在、振り茶の伝統が残るのは沖縄県那覇市の「ブクブクー茶」のほかには島根県松江市や出雲地方の「ぼてぼて茶」と、富山県朝日町の「ばたばた茶」だけです。いずれも茶筅で泡立ててから飲みますが、「ブクブクー茶」は泡そのものを楽しみます。

まずは簡単に「ぼてぼて茶」と「ばたばた茶」を説明しておきましょう。

「ぼてぼて茶」は、番茶と茶の花を煮出したものを穂先の長い茶筅で泡立てます。茶筅の先には、少量の塩を付けておきます。茶の花を入れないとなぜか泡が立ちにくく、塩を加えることでより泡立ちがよくなるそうです。泡立てたお茶の中に白米あるいは赤飯、たくあん、黒豆、椎茸、高野豆腐などお好みの具を入れて飲みます。お茶というより、おやつに近い感覚です。

一方の「ばたばた茶」は、緑茶を発酵させた黒茶を使います。最近、テレビの健康番組などで四国・徳島の「阿波晩茶(あわばんちゃ)」が注目されていますが、同じ種類のお茶になります。大ぶりの茶筅を2本合わせた夫婦茶筅を左右に慌ただしく、“ばたばた”振って泡立てます。こちらも茶筅の先に塩をつけると、泡が立ちやすいそうです。ただし、ばたばた茶は、お茶の中には何も入れません。その代わり、精進のお茶請けを用意して、おしゃべりを楽しみながら何杯も飲みます。

さて、「ブクブクー茶」です。

じつは、このお茶を飲む習慣は戦後廃れてきて、沖縄でもその存在を知る人が少なくなっていました。“幻のお茶”になってしまう寸前で、ブクブクー茶の再興に取り組んだのが、沖縄調理師専門学校の創始者で料理研究家の新島正子さん(故人)と次女の安次富順子(あしとみ・じゅんこ)さんです。

おふたりは、この伝統あるお茶の保存・普及に努めようと、平成4年に「沖縄伝統ブクブクー茶保存会」を設立し、機会あるごとに講習会を開いて豊かな“泡の魅力”を伝えています。

「沖縄伝統ブクブクー茶保存会」では、毎月第3土曜日の14時から、那覇市の牧志駅前ほしぞら公民館で無料講習会を開いています。公民館はゆいレール(モノレール)の牧志駅に隣接する、便利な場所にあります。また、事前の予約もいらず、公民館3階の実習室に直接行けば、観光客でも気軽に参加できます。

その講習会で教えてくれる作り方を通じて、ブクブクー茶とはどんなお茶なのか紹介しましょう。

用意するのは米を香ばしく煎った煎り米を煮出した、煎り米湯と、沖縄でサンピン茶と呼ばれるジャスミン茶と番茶をブレンドした茶湯です。講習会では、これらは事前に準備されているので、参加者は泡を立てるところから体験が始まります。

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最終更新:6/15(水) 10:00

サライ.jp