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修理に出すと犯罪に? 未登録スマホ修理店の実態

R25 6/16(木) 7:01配信

電話やメールだけでなく、日常の様々な場面で使用し、生活に欠かせなくなったスマホ。毎日使うものだけに、メンテナンスも重要だ。たとえば、バッテリーの持ちが悪くなった時に、どこで交換してもらうか。メーカー? 家電量販店? それとも街の修理店?

どこでもよいと思うかもしれないが、もし依頼先がメーカー以外の修理店の場合、ユーザーも違法行為として罰せられる可能性がある。これには、電波法に基づいた「登録修理業者制度」が関係しているという。スマホ修理店「Smart Doctor Pro(スマートドクタープロ)」を運営するクレアの広報担当・石川泰地さんに、その実態を聞いた。

そもそも「登録修理業者制度」とは、どのような制度なのだろうか。

「スマホの修理は、携帯電話メーカーやそのメーカーから技術を供与されている修理業者で行うことが一般的です。しかし、スマホの急速な普及により、利用者はメーカー系以外の修理業者に依頼するケースが増えています。同制度は、第三者的な修理業者が、適正に修理を行うために整備されました。日本で販売されているスマホには、『技術適合マーク(技適マーク)』が貼られています。修理後、登録業者のみがこの技適マークを再付与できるのです」(石川さん、以下同)

2015年4月の制度開始以降、届出を行っていない業者も多いと聞いたが、現状はどうか。

「ほとんどの業者がまだ届出ることができていないものと思われます。専門的な知識や多大なコストを要するため、届出を行っていても、電波法や総務省の基準を満たしている業者でなければ登録を受けることはできません。現在(6月13日時点)、登録を受けているのは当社含め3社で、街の修理業者では当社のみです」

総務省に問い合わせたところ、現在までの申請自体が3件しかないとのこと。制度に対する問い合わせは数件あるが、申請が行われていないため、今後登録業者が増えるかも不明であるという。

普及があまり進んでいないように見える「登録修理業者制度」。未登録修理業者でメンテナンスを行うと、ユーザーにとって、どのようなデメリットがあるのだろうか。

「まずは、安全性が挙げられます。特にスマホに使われるリチウムイオンバッテリーは、発煙や発火など事故が多発した背景があります。それを受け、安全性の基準を満たしたことを示す『PSEマーク』を貼ることが義務づけられました。未登録修理業者のなかには、マークがついていないバッテリーと交換する場合があり、事故が発生する可能性が否定できません。当社では単に制度への登録だけでなく、安全に対する注意を喚起しています」

デメリットは安全面以外にもある。ユーザーが事故で被害者となるだけでなく、法律違反を犯してしまうおそれもある。

「未登録修理業者でメンテナンスを行った場合、分解した時点で『違法改造無線端末』という扱いになります。この場合、その端末の使用者が電波法違反となり、1年以下の懲役または100万円以下の罰金刑に処される可能性があります」

総務省によると、修理箇所や方法が、ほかのパーツにどう影響するかはメーカーのみが把握しているため、バッテリーや基板部分だけでなく、液晶の交換も含めて「違法改造無線端末」になる可能性もあるようだ。

現在まで一般ユーザーが電波法違反として罰則を受けた事例はないそうだが、今後悪質な修理が増えると取り締まりが厳しくなる場合も。気づかないうちに法に触れるリスクはある。くれぐれも気を付けた方がよいだろう。

(杉山大祐/ノオト)


記事提供/『R25スマホ情報局』
(R25編集部)

※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびR25から一部抜粋したものです
※一部のコラムを除き、R25では図・表・写真付きのコラムを掲載しております

最終更新:6/16(木) 7:01

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