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神秘の数、素数の世界

JBpress 6/16(木) 6:00配信

 1859年、リーマンは素数の問題を考察する中で「予想」に到達したのでした。遡ること、今から2000年以上も昔、古代ギリシャで素数は数学のテーマになっていました。

ゼータ関数と素数との関係(図)

 2016年1月、最大素数の記録更新のニュースが世界中に流れました。2000万桁を超える巨大な数は電子計算機の中に現れました。

 2000年以上にわたり数学者を魅了しつづける素数。今回の「サラリーマンのための超入門・リーマン予想」は、素数に迫ります。

■ 古代ギリシャ、ユークリッド

 探査。それが連想させるフィールドは宇宙や深海などであり、新しい星や新種の生物が探査されています。

 ロケットを用いた宇宙探査よりもはるか昔から続けられているのが、数の世界というフィールドにおける素数探査です。

 2、3、5、7、11といった1と自分自身の2つだけでしか割り切れない数が素数です。

 現在知られている最大の素数は、2016年1月に発見された2233万8618桁の素数です。

 この素数は2の74207281乗-1という形をしています。このような、2のn乗-1の形をした素数はメルセンヌ素数と呼ばれます。

 メルセンヌ素数の歴史は古く、紀元前4世紀、古代ギリシャのユークリッドまで遡ります。

 ユークリッドは素数にまつわる基礎的かつ重要な研究を行っています。

 完全数とは、その数自身を除く約数の和がその数と等しい自然数のことです。

 6の約数1、2、3、6に対して、自分自身である6を除いた1、2、3の和1+2+3が6に等しいので6は完全数です。

 2番目の完全数は28(=1+2+4+7+14)、3番目の完全数は496(=1+2+4+8+16+31+62+124+248)です。

 ユークリッドは完全数とメルセンヌ素数の関係を発見しました。メルセンヌ素数(2のp乗-1)に対して、2のp-1乗を乗じた数が完全数になるという法則です。

 1番目のメルセンヌ素数3(=2の2乗-1)に2の1乗(=2)をかけた数が、1番目の完全数6。

 2番目のメルセンヌ素数7(=2の3乗-1)に2の2乗(=4)をかけた数が、2番目の完全数28。

 3番目のメルセンヌ素数31(=2の5乗-1)に2の4乗(=16)をかけた数が、3番目の完全数496。

 といったぐあいです。

 その2000年後になって、マラン・メルセンヌ(1588-1648)が、2のn乗-1が素数になる場合が、257以下のnでは、n = 2、 3、 5、 7、 13、 17、 19、 31、 67、 127、 257 だけであると主張しました。

 このことから2のn乗-1の形をした数をメルセンヌ数、そしてそれが素数の場合はメルセンヌ素数と呼ぶようになりました。

 ちなみに、このマラン・メルセンヌこそ、現在の音楽に使われている音律である12平均律のほぼ完璧な計算を行った人物です。

 さて、完全数とメルセンヌ素数の関係が述べられた著作こそ、ユークリッドの著書『原論』(ユークリッドの原論として有名)です。

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最終更新:6/16(木) 6:00

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