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横須賀市の男児が議会に出した「陳情」とは

政治山 6/17(金) 11:50配信

 大人にもあまり知られていない議会への陳情制度を活用し、神奈川県横須賀市の男子児童が「スケートボードやボール遊びが自由にできる遊び場を作って」と要望し、6月13日に同市の都市整備常任委員会で議論されたとして話題になっています。

「未成年者の陳情は例がない」

 市議会によると、児童は5月、他の子ども4人と大人1人とともに市議会事務局を訪れ、陳情書を提出しました。委員会では「地域の声を幅広く聴くべきだ」などの意見が出ました。結論は出ず「審査終了(委員の意見が一致しない場合など)」となりましたが、子どもの陳情が議会で取り上げられた画期的な事例として注目されています。

 同事務局では「記憶のある限り未成年者の陳情は例がない」としています。陳情とはどのような制度でしょうか。

一般市民が議会に要望できる請願と陳情

 私たち一般市民が、直接議会に要望する手段には、陳情のほかに請願があります。年齢や国籍、住所の制限はなく、国内在住の外国人や未成年者でも要望できます。

 請願は、日本国憲法第16条に認められた国民の権利の一つで、国や地方公共団体の議会に対し、文書で対応を要望する制度です。請願を行う権利・手続に関しては請願法で規定しています。国会の場合は国会議員の、地方の場合は地方議員の紹介がなければ提出できません。

 請願書が受理されると、本会議で所管の委員会に付託(審査を任せること)され、審査後に本会議で採択・不採択の採決が行われます。採決の結果は議員や首長、関係機関に通知されます。

陳情は紹介議員が不必要

 一方、陳情も広い意味では請願の一種ですが、地方議会などで使われる「請願」制度との違いは紹介議員が必要ない点です。

 横須賀市議会の場合、請願は委員会での審査後に本会議で採決されるのに対し、陳情は担当の常任委員会等で審査をし、各会派の総意として趣旨了承か趣旨不了承、もしくは審査終了かを決めます。つまり、請願は本会議で採決されますが、陳情は付託された委員会で終了します。

請願や陳情は、審議されることに意義あり?

 とはいえ、請願も陳情も、議会の採択や了承の採決を得ることで、「公的機関の裏付けを得た」という足がかりになります。前向きな採決を得られなくとも、審議したという事実によって認識を広げるきっかけになり得ます。

 通常は請願書も陳情書も、各地方公共団体がウェブサイトなどで書式などの提出方法を解説しています。議会によっては、委員会の場で直接、提出者説明の申請を受け付けるケースもあります。

<株式会社パイプドビッツ 政治山カンパニー 編集・ライター 上村吉弘>

最終更新:6/17(金) 11:50

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