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「食べログ」裁判から考える、批判コメントへの正しい向き合い方(福谷恭治 商売力養成コンサルタント)

シェアーズカフェ・オンライン 6/17(金) 5:00配信

先日「食べログ」の口コミで損害を受けたとして、サイトを運営する「カカクコム」にサイトの情報を削除するよう求めた裁判で、最高裁判所は飲食店側の上告を退ける決定を出し、情報の削除を認めない判決が確定しました。企業やお店は、インターネット時代の口コミとどう向き合えばいいのでしょうか。

■口コミサイトの情報が持つ信ぴょう性とは?
まず、裁判の経緯は以下の通りです。

『北海道で飲食店を経営する会社は、「料理が出てくるまで40分くらい待たされた」など否定的な内容を書き込まれ損害を受けたとして、店の情報の削除を求めました。1審の札幌地方裁判所は「店側の要求を認めれば、サイトの利用者が得られる情報が恣意的に制限されることになり、到底認められない」として訴えを退け、2審の札幌高等裁判所も「飲食店を経営する以上、社会的に妥当な『口コミ』であれば損失があっても受け入れるべきだ」として退けました。店側が上告していましたが最高裁判所は上告を退け、情報の削除を認めない判決が確定しました。

NHK NEWS WEB 「食べログ」情報 削除認めない判決確定 2016/06/02』


そもそも口コミは、それを体験した人たちが主観的に感想を広めていくものですので、そこに情報としての客観性は一切存在しません。また同じ口コミでも、人づてに伝わるリアルの口コミとネットの口コミには、その信ぴょう性において大きな違いがあります。誰がその感想を述べているのかが、口コミ情報の価値を決定していますので、人となりを知る友人が伝える口コミ情報と、ネットの向こう側にいる、どこの誰かもわからない人間が発する口コミ情報とは、受け手にとっての信用度が違うわけです。

また、お店の関係者による身びいきな評価が含まれているであろうことは容易に想像できますし、ウソの評価書き込みを売り物にしている悪質な業者が存在することも過去に話題となっています。本屋に行けば、口コミを起こす為のノウハウが書かれた書籍がいくつも置かれています。現代の口コミは、ある程度コントロールできることが周知の事実となっていますので、本来消費者が望んでいる厳密な意味での口コミは、想像以上に少ないと認識するのが妥当です。

それでもなお、ネットやリアルを問わず、口コミには一定以上の影響力が存在するのも事実です。悪質な業者や関連書籍が存在するのも、口コミ情報が集客において大きな価値があると判断されているからに他なりません。店舗経営者にとっても、ネガティブな評価が世間に晒されていれば、その真偽はともかくとして少なからず客足に影響が出るであろうと心配にもなるでしょう。

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最終更新:6/17(金) 5:00

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