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ベルギーに1.5倍のシュートを許すも枠内率は33.3% 快勝劇で光った“堅守”イタリアの伝統

Football ZONE web 6/17(金) 17:59配信

前回大会で準優勝のイタリアが、急成長中のベルギーに2-0と快勝

 欧州選手権(EURO)開幕直前に発表された最新のFIFAランキングは、ベルギーの2位に対してイタリアは12位。近年、育成プログラムに国として取り組み、その成功の証として多くの若手が成長しFIFAランキングも急上昇させたベルギーだが、EUROの舞台に立つのは、オランダとの史上初の共同開催となった2000年大会以来となる。一方、9回目のEURO出場となるイタリアは1968年大会で優勝、過去4大会では2000年と2012年の2大会で決勝まで勝ち進み、それぞれフランス、スペインに敗れて準優勝となっている。EUROにおける過去の戦績ではイタリアに分があるが、近年の若手の成長を元にした強化においてはベルギーに分がある、そんな2チームの対戦となった。

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 試合は前半32分ジャッケリーニ、後半アディショナルタイムにペッレが追加点を決め、イタリアが2-0と快勝を収めた。それぞれのチームの戦いぶりを、データから振り返ってみたい。

 先発フォーメーションは、ベルギーの4-2-3-1に対してイタリアは3-5-2だった。

【ベルギー代表】
GK
1 ティボー・クルトワ
DF
23 ローラン・シマン
2 トビー・アルデルヴァイレルト
3 トーマス・ヴェルメーレン
5 ヤン・ヴェルトンゲン
MF
4 ラジャ・ナインゴラン
6 アクセル・ヴィツェル
7 ケビン・デ・ブライネ
8 マルアン・フェライニ
10 エデン・アザール
FW
9 ロメル・ルカク

【イタリア代表】
GK
1 ジャンルイジ・ブッフォン
DF
15 アンドレア・バルザーリ
19 レオナルド・ボヌッチ
3 ジョルジョ・キエッリーニ
MF
18 マルコ・パローロ
16 ダニエレ・デロッシ
23 エマヌエレ・ジャッケリーニ
6 アントニオ・カンドレーバ
4 マッテオ・ダルミアン
FW
9 グラツィアーノ・ペッレ
17 エデル

手堅かったユベントス勢で固めた守備陣

 先発のうち7名の選手がプレミアリーグでプレーするベルギー代表に対して、イタリア代表はMFダルミアンとFWのペッレの2名のみがプレミアでプレーし、残り9名はセリアAの選手で固めた。特にGKとDFラインは全員がユベントスという布陣だ。

 まずはシュートに関するデータだが、ここでは攻撃的な面と同様、守備における傾向も浮かび上がってきているのが面白い。

 シュート数そのものは、ベルギーが18本と12本のイタリアの1.5倍の本数を打っているが、その精度(「シュート」から「ブロックされたシュート」を引いた数に対する「枠内シュート」の割合)はイタリアの66.7%に対してベルギーは33.3%と半分だった。ベルギーの最近の特徴として、その優れた育成システムがあると前述した。若年層からの育成システムが機能する時、シュート等のベーシックな技術力は上がることが多い。しかし、このデータを見る限り、ベルギーのシュート技術はイタリアよりも劣っていたことになる。ブロックされたシュート数を見ると、ベルギーの9本に対してイタリアは3本だけだ。ユベントス勢で固めたバルザーリ、ボヌッチ、キエッリーニの最終ラインの相手シュートに対する執拗な守備の結果、相手に楽な状況でシュートを打たせないというイタリアの伝統的な高い守備意識が、プレミアでプレーする選手で固めたベルギーのシュート精度を大きく下げたのだろう。

 さらにペナルティエリアの内側からのシュート数を見ても、ベルギーはわずか5本(シュート数全体の28%)だけだった。イタリアはチームとして、相手に危険な地域への侵入機会を減らすことにも成功していたようだ。

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最終更新:6/17(金) 17:59

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