ここから本文です

ビルボード複合チャートに見る、メディア露出とCDセールスの最新事情

リアルサウンド 6/19(日) 13:00配信

 V6「Beautiful World」が先週の77位から一気にランクアップして1位。CD等のセールス結果が反映されたことによるみたいですね。V6はジャニーズの中でも老舗グループのひとつですが、スマッシュヒットはあるものの全体的な売り上げが上位安定しているとは言えないところがあります。6月というのは1年を通じてCD等の売り上げが業界全体でもっとも落ち着くシーズンですので、ここでリリースして1位を取るというのはうまいやり方ではないでしょうか。このへんの、ジャニーズのリリースタイミングの試行錯誤はいつもながらB'z並みにスゴいのであります。いろんなグループがいる中、それぞれ共食いせずに確実に上位を狙えるリリース日を選ぶのはかなり困難なパズルだと思うのですが。

 そんな感じで今週の上位はランクアップした楽曲が多くて、パッと見たところ先行していたメディア露出にCD等のセールスが追いついてチャート上でも具体的な成果が出たというところみたいです。AAAとかFlowerとか、たしかにテレビつけたら流れている印象がありましたねえ。しかしこの手のタイアップは意外と息が短いので、ここからヒットを続けるには楽曲パワーで話題を持続するしかないところであります。

 ちなみに上位の中でランクが落ちたのはAKB48の今年のシングル選抜総選挙で投票権が得られる「翼はいらない」。先週1位だったものの今週は5位であります。総選挙の結果発表は6月18日なわけですが、それ以前にCD等の売り上げがずーっとトップを走っているわけではないようです。あからさまにフォーキーな楽曲と70年代の学生運動をテーマにしたPVが話題になりましたが、これをシングル選抜総選挙という資本主義を背景にした闘争のテーマ曲にもってくるのはすごいですよね。近年、シングル選抜総選挙用にリリースされるシングルはわりと勢い重視な曲が多かった気がするのですが、ここで変化球を投げてくるあたりがAKBグループの話題作りの妙を感じさせます。

 それからやっぱり気になるのはSMAP「世界に一つだけの花」でしょう。先週18位だったのがさらに上がって6位になっています。これはもちろん解散騒動でファンがこの曲の購買運動を始めたことが原因になっているのですが、メディア上ではなんとなく解散騒動は落ち着いたような風潮が醸し出されているにもかかわらず、今なお購買運動が続いているということのようであります。

 この購買運動、当初はCD買ったら事務所側が儲かるわけだし、それで「みんなの声に応えて解散するのやめました。今後も頑張ります」とかいうことになっても事務所が喜ぶだけじゃね? 意味なくない? とか思ったものでありますが、事務所的にもメディア的にも「SMAPは安泰です」という告知をしたにもかかわらず、そのメッセージを無視してなおもCDが売れ続けるというのは、事務所側の作ろうとしたストーリーにファンが乗っていないということを暴く結果になっていて興味深いところであります。

 まあ悪く解釈すると、購買運動の結果として楽曲がメディア上で頻繁にかかるようになり、一般層も「いい曲だから買っちゃおう」と思ってCDを買ってるだけかもしれません。メディアに出ればCDが売れるというのは実際にあり得ることで、たとえば紅白に出演したりすると古い曲でも簡単にチャートの上位に入るわけであります。そういうのと同じ現象だとすると購買運動を行っていたファンの意図とはズレたことになってしまいやしないかと心配でありますが、どっちみち事務所側としてはこの降って湧いたような売り上げをありがたく享受しつつ、ファンの沈静化を図れる新たなストーリーをボディーブローのように繰り出してくるだけではないでしょうか。最終的には事務所も儲かるし、大多数のファンも何となく納得させてもらえるのでしょうから、きっとWin-Winなんじゃないですかね。それでいいのかはわかりませんが。

さやわか

最終更新:6/19(日) 13:00

リアルサウンド

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。