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新感覚の日本語ポップスを聞かせる3組の注目バンド

JBpress 6/19(日) 6:00配信

 ここ数年、既存のジャンルを超えて新たな音を創造する才能がインディーズを中心に続々と登場してきて、日本のポップミュージックシーンが面白くエキサイティングだということは、本コラムでも何回か書いてきました。

 彼らの特長として、現代ジャズやヒップホップ/R&B、エレクトロニックなダンスミュージックなどさまざまな要素を自分たちなりにミックスさせて、そのうえで日本独自のフィーリングを重ねることで、オリジナルな日本語のポップスを作り上げていることが挙げられます。

 今回は特にその中でも、どのジャンルに寄るわけでもない豊富な音楽的バックグラウンドからのフィードバックをセンス良くミックスさせたサウンドを構築しつつ、あくまでも日本語の歌を真ん中に置いたポップスを生み出しているハイセンスな新進バンドを3組ピックアップしてみました。

 シンプルに言い表すと、一聴して文句無しに「うわぁ、カッコいい!」と感嘆してしまう将来が楽しみなバンドたちです。

■ 末恐ろしい3人組バンド~D.A.N.

 初めにご紹介するのは、「末恐ろしい」と表現したくなる1993年生まれの3人組バンド、D.A.N.です。

 ギター/ボーカル/シンセサイザー、ベース、ドラムスの3人にスティールパン他のサポートメンバーを加えて活動する彼らですが、昨年度、デビューミニアルバム「EP」の発表と何回かのライブを披露しただけで、現在の日本で比類するもののない突然変異的なバンドサウンドによって「とんでもないバンドがいる!!」と口コミで大きな話題を呼びました。

 何がそんなにセンセーショナルだったかというと、まずその若さ、そしてバンドが本格的に活動を始めてそれほど経っていないにもかかわらず、すでに独自のカラーと確固たるサウンドを獲得していたことです。

 音楽の完成度の高さばかりではありません。UKのトリップホップやドラムンベース、ハウスやエレクトロニカなど多様なダンスミュージックやインディーR&B、ジャズなどからの影響を演奏に落とし込みつつ、ファルセットによる白昼夢的かつ甘美的な歌がそれに乗るという、これまでに無い斬新なスタイルだったことも注目を集めた理由です。

 4月にリリースされたファーストアルバム.「D.A.N.」は、さらにその音楽的才能が開花、いや、炸裂したとでも言いたくなるほどエポックメイキングなサウンドで、早耳の音楽リスナーたちを驚かせています。

 一音一音センス良く選び抜かれたミニマルでグルーヴィーなサウンドはダンサブルかつダークで、とりとめもなく抽象的で空虚なムードを纏っています。それが「今」という時代を生きる人間の耳と心にすごくリアルに響き、フィットするという意味でも、彼らは表現者として非常に優れていると感じられます。

 あまりに衝撃的かつ刺激的なので、サウンドのことを中心に言及してしまいましたが、「宇多田ヒカルに大きな影響を受けている」と語る彼らが作り出す、憂いを帯びて切なく物悲しくも美しいポップなメロディーと、真夜中の都市生活者の心の中で蠢くさまざまな感情の揺らぎをスケッチしたかのような独特な歌詞、そして夢遊病者の呟きのような幽玄さを見せる歌声から成る「歌」がしっかりと真ん中にあるというところも、彼らの大きな魅力と言えるでしょう。

 ◎Mikikiインタビューはこちらです。
http://mikiki.tokyo.jp/articles/-/10714

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最終更新:6/19(日) 8:45

JBpress

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