ここから本文です

VW、2025年までに電動車30モデルを市場導入

JBpress 6/19(日) 6:05配信

 フォルクスワーゲン(VW)グループはドイツ現地時間の6月16日、新しい中期経営計画「TOGETHER - Strategy 2025」を発表した。

プラグインHV車「GTE」シリーズのハイブリッドモジュール、「e-up!」用電動ユニットなど(写真)

 同社はアメリカや欧州各国で、排出ガス規制に適合するための違法なソフトウエアを組み込んだ車両を発売したことで、経営面で大きな打撃を受けた。当局からの調査は現在も続いており、消費者やディーラーへの対応が完了していない国や地域がまだ残っている状況だ。

 新中期経営計画はそうした状況の中で発表された。これまで描いてきた事業内容を大幅に見直すような“飛躍的な改革と進化”をうたったのは、自動車メーカーとして信頼を取り戻し生き延びていくために不可欠だったと言ってよい。

 発表された資料によると、“改革と進化”の柱として挙げられたのは、以下の4項目である。

 「コアビジネスの変革」
「モビリティソリューション事業の確立」
「安定した財務体制」
「イノベーションパワーの強化」

 そのなかで、「コアビジネスの変革」の目標となる具体的な数値として、2025年までに30モデル以上の「eモビリティ(電動車)」を量産するとした。販売台数では年間200~300万台を狙うという。

■ 電動自動車の普及を進める中国

 VWが電動化シフトを急ぐ理由は何か?  最大の要因は、VWの主力市場である中国への対応だ。

 中国政府は年初から「NEV」(新エネルギー自動車)の普及促進の動きを強め、地方政府と連携して自動車販売店に販売奨励金を支給する体制などを整備している。

 4月の北京モーターショーでは、第一汽車、東風汽車、広州汽車、北京汽車、奇瑞汽車、長城汽車など中国メーカー各社がこぞってEVやプラグインハイブリッドの量産車を発表した。

 一方、トヨタ、ホンダ、日産の日系ビック3や、ダイムラー、BMW、VWグループの独系ビック3、さらに販売台数が地元米国を抜くほど中国シフトが進むゼネラルモータース(GM)からは、EVなどの電動車で目立った出展はなかった。

 これについて日系自動車メーカー関係者は、「以前、EVでは中国で“痛い思い”をしているので、今回も慎重にならざるを得ない」と漏らした。

 中国では2000年代後半から、25都市で電動車の普及施策「十城千両」を進めた。だが、地方政府の対応に不備が目立ち、計画の半ばで施策が頓挫している。

 今回のNEVは事実上「十城千両」の焼き直しに近いが、施策の全容が見えにくく、自動車メーカー各社は中央政府の動向を注視している状況だ。

■ VWにとって中国市場は特別な存在

 こうした状況で、VWは世界市場に向けて「eモビリティ」として電動車のラインアップを強化すると発表した。このことは、結果的に中国政府に対するアピールにつながるはずだ。

1/2ページ

最終更新:6/19(日) 8:40

JBpress

記事提供社からのご案内(外部サイト)

JBpress PremiumはJBp
ressが提供する有料会員サービスです。
新たな機能や特典を次々ご提供する“進化
するコンテンツ・サービス”を目指します。