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映画『世界から猫が消えたなら』の1シーン「砂状化するスマートフォン」はこうつくられた

CGWORLD.jp 6/20(月) 17:31配信

川村元気氏作の同名小説を実写映画化した、永井 聡監督作品の映画『世界から猫が消えたなら』から、リンダが担当したショットを中心にメイキングを紹介したい。脳腫瘍により余命短い主人公が悪魔と契約することで、1日の寿命と引き替えに世界からひとつ大事なものが消えていくという物語で、電話や映画が消えていく様子をリンダのテクニカル・ディレクターのパベル・スミルノフ氏とCGアーティストの海老澤幸佑氏を中心に、Houdiniを駆使して映像化している。

Houdini・・・VFX制作で数多く使用されている3DCGソフトウェア。

「弊社で担当したショットは6ショットです。通常映画での担当ショットは100ショットを超えることが多いのですが、今回は6ショットに限定することで、1ショットにかける時間と労力を集中して内容の濃いショットに仕上げました。今回ショット制作でチャレンジとなったのは、手に持ったスマートフォンがキネティックサンド(ラングス社製室内用砂遊び玩具)のように崩れていくという表現です。普通の砂のようなさらさらとしたものであればパーティクルのシミュレーションで可能なのですが、キネティックサンドのような粘度をもった砂の表現は非常に難しいものです。そこでHoudini 14から搭載されたPoint Based Dynamicsというシミュレーション機能を組み入れて使ってみようということで、本制作前に様々なテスト映像を作成しました」とパベル氏は話す。

テスト映像の制作は、1週間くらいの期間で様々なバリエーションが制作されており、修正を含めて短期間で多くの試行錯誤を行うことができるのもHoudiniならではだろう。リンダでは、Houdiniを使用する案件ではHoudiniのシミュレーション結果をMayaでレンダリングするワークフローが多いというが、本作ではシミュレーションからレンダリングまで、ほとんどの工程をHoudiniだけでこなしている。

大河原浩一(ビットプランクス)

最終更新:6/20(月) 17:31

CGWORLD.jp

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