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批判も渦巻くポグバが超絶的なミドルやキープなど躍動。デシャンも「最高クラスの選手であることを示した」と称賛!

SOCCER DIGEST Web 6/20(月) 7:47配信

序盤から積極的で攻撃の全局面に関与する。

 ルーマニアと激突した6月10日のEURO2016開幕戦は1-1の状況でまさかの途中交代を告げられ、6月15日のアルバニア戦は屈辱のベンチスタート。「チームの食事時間に遅れた」、「アルバニア戦で侮辱的なジェスチャーをした」などネガティブなニュースが流れ、「移籍のことで頭がいっぱいなのでは?」という不当な批判も浴びた。6月19日のスイス戦でポール・ポグバは、まさに真価が問われていた。
 
 迎えたピエール・モーロワ(リール)での一戦は、4-3-3の左インサイドハーフで先発復帰。開始2分でいきなりミドルシュートを狙うなど、序盤から積極的な姿勢が目立つ。11分は再び右足でミドルシュート、13分にはこぼれ球を拾うと相手4人を交わしてペナルティーエリア内に侵入して左足でフィニッシュ。しかし、いずれも相手GKヤン・ゾマーのビッグセーブに阻まれた。
 
 そして、18分には中盤から一気にボールを持ち上がって前線へ。独特のタイミングから左足でミドルシュートを放つと、ボールは名GKゾマーも棒立ちするしかない左上角の絶妙なコースに飛ぶ。しかし、ポストに弾かれてゴールネットは揺れなかった。
 
 これまでの2試合とは大きく異なるそのハイパフォーマンスに観衆も反応し、スタジアムでは「ポグバ! ポグバ!」のコールが巻き起こった。
 
 その後も積極的にボールを引き出し、ビルドアップ、崩し、フィニッシュと攻撃の全局面に絡む。過去2試合で2ゴール・1アシストと大活躍し、この日は温存されていたディミトリ・パイエに代わって、ポグバはフランス攻撃陣を牽引した。
 
 とりわけ圧巻だったのが、57分のプレーだ。敵陣中央の左寄りでボールを受けると、敵4人に囲まれながら巧みに身体を入れてボールをコントロールし、倒れ込みながら横パス。アントワーヌ・グリエーズマンのフィニッシュを引き出した。
 

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ジダンも認める才能がこのまま調子を上げれば…。

 しかし、圧倒的に攻め込みながらもこの時点でフランスはまだノーゴール。63分、ディディエ・デシャン監督はパイエを投入した。
 
 終盤のポグバは序盤から飛ばした影響かやや運動量が落ちたものの、80分には身体のバランスを崩しながらこぼれ球を右足でコントロールして絶妙なパス。パイエはこれをハーフボレーで叩いたが、惜しくもゴールの枠を外した。
 
 結局、試合前の段階で決勝トーナメント進出が決まっていたフランスも、このままなら2位が確定するスイスも終盤は無理をせず、試合はスコアレスドローに終わった。
 
 しかし、過去2試合では波に乗れなかったポグバが、ゴールやアシストこそ記録できなかったものの、殻を突き破って躍動したことは、レ・ブルーにとって大きな収穫だ。
 
 試合後、ポグバ本人が「多くのチャンスを作りながらゴールは奪えなかったが、これもサッカーだ。内容は良かったし、満足しているよ」と語れば、デシャン監督も「ポグバは最高クラスの選手であることを示した。フランスにとって素晴らしいことだ」とそのパフォーマンスを賞賛した。
 
 フランスのスーパーレジェンドで現在はレアル・マドリーの指揮官を務めるジネディーヌ・ジダンが「世界中のどんな監督も欲しい選手」と公言するなど、まさに規格外の才能を秘めるポグバ。稀代のモンスターがこのまま調子を上げれば、フランスがEURO1984と98年ワールドカップに続いて自国優勝を果たす可能性は、グッと高まるはずだ。
 
取材・文:白鳥大知(サッカーダイジェスト特派)
 

最終更新:6/21(火) 0:22

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