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アメリカ史上最悪の銃乱射事件を、映画界のセレブたちはどう受け止めたか?

リアルサウンド 6/21(火) 6:00配信

 6月12日未明(日本時間12日午後)、米フロリダ州オーランドの同性愛者向けナイトクラブで、銃乱射事件が発生。49人が死亡、50人を超える人々が負傷するというアメリカ史上最悪の大惨事となり、容疑者オマル・マティーンは警察との銃撃戦の末、射殺された。アメリカではこれまでも、2007年のバージニア工科大学での銃乱射事件で容疑者を含む32人が死亡、2012年のコネチカット州ニュータウンでは容疑者を含む28人が死亡する銃乱射事件が起きており、再びの悲劇がアメリカ国内だけでなく、世界中を震撼させた。

 このショッキングな事件に多くのセレブたちが哀悼の意を表し、インスタグラムに続々とコメントを発表。女優のジュリア・ロバーツは「犠牲者の方々に心よりお悔やみ申し上げます」、ケイト・ハドソンは「心よりの愛と光を事件のご遺族と友人の方々に捧げます」、同性愛者であることをカミングアウトしているエレン・ペイジは「私の心は犠牲者の方々やご家族と共にあります。今回われわれのコミュニティは大きな打撃を受けましたが、あまりにもむごい大惨事に苦しむ今だからこそ、お互いに支え合うべきです」、ジェシカ・アルバは「私の心はこの悲劇の被害者と、それを悼む多くの人々と共にあります」とコメントを寄せた。

 映画界だけでなく、音楽界からもインスタグラムに多くのコメントが寄せられており、歌手のレディ・ガガは「犠牲者の方々のご家族のために祈りを捧げます。愛は憎しみに勝るのです。悪に惑わされることなく共に手を取り立ち上がりましょう」、ジャスティン・ティンバーブレイクは「たったひとりの男性によって引き起こされた惨事はあまりにも残酷過ぎる。自分は人々に喜びや愛を届けるために音楽を作っているのに……。ぼくらはみんなただ愛されたいと願っている同じ人間同士なんだとわかってもらいたいんだ」、マドンナは「私の心は今回の事件の犠牲者とそのご家族と共にあります。暴力も憎しみも今すぐなくすべきよ!」とコメントしている。

 この事件の影響で、海洋アクションドラマ『ザ・ラスト・シップ』シーズン3の初回エピソードに登場するナイトクラブでの銃乱射シーンが、オーランドの事件を思い出させることからプレミア放送が延期。放送局自ら自主規制し、放送延期を決定したとのこと。一方、銃乱射事件が起きたフロリダ州オーランドにあるウォルト・ディズニー・ワールドを運営する米ディズニーは、今回の事件の被害者支援に名乗りを上げ、新たに設立した“OneOrlando基金”を通して、100万ドル(日本円でおよそ1億400万円)を寄付することを発表した。

 いくら身近に銃の存在があるとはいえ、銃乱射事件はごく普通のアメリカ人にとっても恐ろしく、非現実的な出来事だ。人々に与える傷や衝撃が大きいからこそ、ハリウッドでは映画で事件の反省と検証を試みるべく、これまでも銃乱射事件を題材にした作品が何本も製作されてきた。例えば1999年に米コロラド州コロンバイン高校で起きた銃乱射事件をテーマに“銃規制”というタブーに切り込んだ、マイケル・ムーア監督によるドキュメンタリー映画『ボウリング・フォー・コロンバイン』、同事件に衝撃を受けたガス・ヴァン・サント監督が撮り上げた『エレファント』、俳優のウィリアム・H・メイシーが初メガホンをとり、銃乱射事件で息子を失った父親の深い悲しみを描く『君が生きた証』などの作品が挙げられる。

 アメリカでは銃乱射事件が起きる度に毎回“銃規制問題”が蒸し返されるものの、いまだに“銃を持つ自由”を叫んで銃規制に反対する全米ライフル協会をはじめとする人々と、“銃のない平和な世界”を願う人々の溝はなかなか埋まらない。共和党大統領候補の実業家ドナルド・トランプ氏は事件を受け、以前からの“イスラム入国禁止”の持論を声高に語り始め、「あの場に銃さえあればあの“son of a b****(犯人)”を倒すことができたはず」などと発言。民主党大統領候補のヒラリー・クリントン前国務長官は、事件の犠牲者と家族に哀悼の意を表しながら、これはテロ行為だと主張し、銃規制の必要性を訴えている。史上最悪の銃乱射事件に対し、ハリウッドセレブたちが切々と訴えた平和への祈りは、今後人々にどのような影響を与えるのだろうか?

平野敦子

最終更新:6/21(火) 6:00

リアルサウンド

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