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JB映画の監督が語る、ジェームス・ブラウンとスティーブ・ジョブズとの共通性とは

ローリングストーン日本版 6/21(火) 13:30配信

『ミスター・ダイナマイト:ファンクの帝王ジェームス・ブラウン』のアレックス・ギブニー監督インタヴュー、「彼はスティーブ・ジョブズと似ている」



アレックス・ギブニーは、ジェームス・ブラウンの伝記映画『ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男』について良いことしか言わない。

「あれは・・・良いと思うよ」と、彼は注意深げに小さくくすっと笑いながら言う。彼の社交上の評価には、遠慮もあるだろう。テイト・テイラー監督による『ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男』で共同プロデューサーを務めたミック・ジャガーが、ギブニーの『ミスター・ダイナマイト:ファンクの帝王ジェームス・ブラウン』でも共同プロデューサーを務めているのだから。ギブニーのこのドキュメンタリーは、偉大なパフォーマー、ジェームス・ブラウンが音楽的、社会的にもたらした影響を扱ったもので、日本では、2016年6月18日より劇場公開されている。

『「闇」へ』でオスカーを受賞した調査熱心な監督は、ケン・キージー、ハンター・S・トンプソン、フェラ・クティの映画も撮っているが、とにかくリアルであることを好む。「息を飲むようなものであればこそ、ありのままにする以外で表現するのは難しいんだ」とローリングストーン誌に語る。

そして『ミスター・ダイナマイト』は、タイトル通りの映画となった。ブラウンを偉大な音楽的革新者の1人であり、60年代の公民権運動の重要人物とならしめたその純然たる意志の力にフォーカスを当てたこの映画は、1966年の"恐怖への行進"のスリリングな映像、パリのオランピア劇場での伝説的なショー、マーティン・ルーサー・キング・Jr.暗殺直後、1968年ボストンで行われたブラウンの歴史的なコンサートの未公開映像がフィーチャーされている。

ジェームス・ブラウンとスティーブ・ジョブスの共通点とは

このフィルムには、欠くことのできないバンド・リーダーであるピー・ウィー・エリス、フレッド・ウェズリー、ブーツィー・コリンズ、クライド・スタッブルフィールドなど、ブラウンにとって最も重要なサイドマンたちとの数多くのインタビューや、ブラウン自身のインタビューのアーカイブが含まれる。

劇中でバンド・メンバーは、ろくな音楽教育を受けていないブラウンが、革新的なサウンドの試みをどのように指示したかについて語っている。エリスは『コールド・スウェット』のクラシックとなったヴァンプがブラウンの"ハミング"からどのようにして生まれたかを回想し、ドラマーのジョン"ジャボ"スタークスは呆れたように、ブラウンからスタジオで指示を受けた時のコミカルな話を話す。

「とどのつまり、彼はすべてを自分で作り上げて、誰かが一緒に何かをしたことを否定するんだ、自分以外はね」とギブニーは言う。

彼は、このブラウンの物語に共通する"あるパターン"が、もう一人の文化的アイコンで、監督の次のビッグ・プロジェクトとなるスティーヴ・ジョブズにもつながっているという。「それは人々に何かをさせる方法なんだ」とギブニーは言う。「スティーブ・ジョブズはエンジニアではなかった。彼は、製品を生み出すまで人々をプッシュし続けただけなのさ。この類似性は、僕には際立って見えたんだよ。」

「可能な限り彼自身に彼のことを語らせたかったんだ」とギブニーは加え、"ソウル"の意味について、ブラウンがリポーターに定義してみせるシーンを例に挙げる。そのシーンでは、「誰かからお前になんかにできっこないと言われた時こそが」、とブラウンが説明する。「そんな時こそが深く考え、どうしたらできるかがわかる時なんだ。」

『ミスター・ダイナマイト:ファンクの帝王ジェームス・ブラウン』
2016年6月18日(土)より角川シネマ新宿、渋谷アップリンク、吉祥寺オデヲンほか全国順次ロードショー
http://www.uplink.co.jp/mrdynamite/

Translation by Kise Imai

James Sullivan

最終更新:6/21(火) 13:30

ローリングストーン日本版

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