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【よくわかる講座:メンタルヘルス】4.メンタルヘルスにおける会社と管理職の責任と対応

日本の人事部 6/22(水) 7:30配信

(1)求められる安全配慮義務

●実効が伴っていなければ、会社は責任を問われることに

労働契約上、会社と管理職は従業員に対する安全配慮義務を負っている。近年はメンタルヘルス不調者の増加を受けて、相談窓口の設置などを講じる企業が増えているが、それだけで安全配慮義務を果たしているとは言えない。過去の判例でも、従業員の長時間労働や健康悪化を知りながら、具体的な業務軽減措置を取らなかった企業の安全配慮義務違反を認めたケースがある<川崎製鉄(水島製鉄所)事件:岡山地裁、平成10年2月23日判決>。形だけのメンタルヘルス対策を導入しても、実効が伴っていなければ会社はその責任を問われることになるのだ。

会社が安全配慮義務を問われるのは、従業員の健康悪化や自殺という結果を予見できた場合、あるいは予見し得る立場にあった時である(予見可能性)。結果の発生が予見できたにもかかわらず、会社がそれを放置して(業務軽減などの措置を取らなかったなど)、従業員の健康悪化や自殺などの重大な結果を招いた場合には、会社は「結果回避義務」を果たさなかったものとして、安全配慮義務を問われることになる。

(2)配置転換、降格、休職命令の可否

●人事裁量権の範囲内であれば、配置転換・降格などは可能

精神障害を発症した従業員や精神疾患で休職した従業員が復職した際、それまでの業務とは異なる、より軽易な業務への配置転換を行うことは、会社の人事裁量権の範囲内であれば、問題はないと思われる。ただし賃金を減額する場合は、本人との同意、または就業規則などの定めが必要である。

また、資格制度上の等級を降格できるかどうかは、資格制度がどのように設計されているかによる。例えば、過去の判例を見ると、メンタルヘルス不調が「勤務成績の著しい不良」などの就業規則上の降格条項に該当すれば、評価者の裁量権の逸脱がない限り、違法とはならないというケースがある<マナック事件:広島高裁、平成13年5月23日判決>


●本人同意・就業規則等の根拠規定に基づき、休職させることは可能

従業員が精神疾患などで労務の提供が困難になった場合、企業は休職を命じることになる。ただ、休職中は賃金が支払われないなど、「不利益措置」が伴う。そのため、休職を命じるには、本人との合意、または就業規則等の根拠規定が必要となる。なお、休職期間中の賃金については、就業規則の定めによるが、「ノーワーク・ノーペイの原則」から、無給としても差し支えがない。

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最終更新:6/22(水) 7:30

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