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今こそ聴いてほしい「要注意」メッセージソング10選

ローリングストーン日本版 6/22(水) 19:00配信

ローリングストーン日本版 アーカイヴ 2015年6月号
小特集:表現の自由を規制するのは誰か。
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現在この国において「放送禁止歌」なるものは存在していない。それでも、ラジオでかけづらい曲はあるのが現実だ。もちろん、明らかな侮蔑用語、差別用語が入っていて、公共の電波では放送すべきではない曲はある(頭脳警察の「言い訳なんか要らねえよ」という曲は、歌詞に「マンコ」と入っている。これを無理に放送すべきではないと僕自身は思っている)。でも、こんな時代だからこそ、思考停止に陥らないために、音楽だから伝わることがある、放送すべき曲がある。以下に挙げた10曲は、かつての要注意歌謡曲に認定された曲もあれば、今の「空気」的にかけづらい曲もある。空気を読まず、歌詞に込められた魂を感じてほしい。


「教訓Ⅰ」
加川 良 1971年『教訓』より

徹底的な非武装、非暴力を謳ったこの曲は「お花畑」と揶揄されるのが想像できる。しかし、戦後70年の今年、不戦の歴史に変化が起きようとしている。戦争であろうと後方支援であろうと決めるのは政治家たちだが、命を懸けるのは彼らではないのだ。「御国は 俺達死んだとて ずっと後まで残りますよネ」「命のスペアはありませんよ 青くなってしりごみなさい にげなさい かくれなさい」。

「自衛隊に入ろう」
高田 渡 / 1969年『高田渡/五つの赤い風船』より

皮肉を込めて「自衛隊に入ろう」と何度も繰り返す。一度、生放送でオンエアした。親戚が自衛隊員だという方から、「命懸けで任務に当たる自衛隊を侮辱する曲をかけることに怒りを覚える」というメールをいただいた。むしろ逆だ。戦地へ赴き、命を落としてはならないから流した。細美武士さんが放送を聴いて、ライヴでカヴァーを始めてくれた。集団的自衛権の議論が進む中で幾度でもかけたい曲。

「世界革命戦争宣言」
頭脳警察 / 1970年 /『頭脳警察1』より

共産主義同盟赤軍派日本委員会の上野勝輝による「世界革命戦争宣言」にPANTAが曲をつけて歌ったもの。「我々は自衛隊・機動隊・米軍諸君に公然と銃を向ける 殺されるのがいやならその銃を後ろに向けろ」など、残虐性のあるこの曲を公共の電波に乗せるのは困難だとは思う。が、まぶしいばかりの理想を吠えるこの宣言を、無関心が満ちた今だからこそ、この曲をかけるのは愚かだとも思えない。

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最終更新:6/22(水) 19:00

ローリングストーン日本版

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