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就職活動「短期決戦」化の弊害

JBpress 6/22(水) 6:00配信

 2017年3月の大学卒業予定者に対する就職活動の選考が6月1日から解禁された。大学の広報活動の開始は昨年度同様の3月1日であるが、選考開始日を2カ月繰り上げた。それに伴い、広報活動期間は昨年度の5カ月から3カ月に短縮された。

 求人広告各社の調査では、すでに6月1日時点で内定率が50%を超えている。大学でもゴールデンウィーク明けの5月から、最終面接や内々定の連絡が届いていた。7月になると、内定率は70%を超えてくるだろう。

 今年の就職活動の特徴を一言で言えば「短期決戦」である。短期決戦によって、採用側と学生側の両方で、すでに明暗がはっきりと分かれている。採用側は、人気企業・業種を中心とする採用予定者の達成組と、中小企業を中心とする未達成組。学生側は、早期内定者と、未内定者および就職活動離脱者である。

 短期決戦のために業界や企業の研究が深まらないまま内定を獲得した学生も少なくない。また、「ミスマッチ」によって内定辞退や採用後の退職者が増加することが懸念される。

 今回は、就職活動カレンダーの変遷を踏まえながら、就職活動の改善の方策を考えたい。

■ 「学業への影響」を憂慮して後ろ倒しにしたが・・・

 近年の就職活動カレンダーは、日本経済団体連合会(経団連)加盟企業をはじめとする企業側がリードする形で定められてきた。

 昨年度の2016年卒業予定者に適用された就職活動カレンダーは、安倍政権や自民党など政界の意向が影響している。広報活動と選考期間が例年に比べて後ろ倒しになったのは安倍政権からの要請だった。

 下の図を見ていただきたい。2005年3月卒業から2012年3月卒業までは、広報活動が3年の10月1日に始まり、6カ月間の広報活動を経て、4年の4月から選考活動期間と位置づけられていた。

  (* 配信先のサイトでこの記事をお読みの方はこちらで図をご覧いただけます。http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/47134)

 2013年3月卒業予定者を対象とした就職活動では、広報活動は3年の12月1日開始となり、3月末までの4カ月間に短縮された。

 そこに安倍政権や自民党が「早期の就職活動は学業に影響がある」などとして乗り出してきて、2016年3月卒業予定者、つまり昨年の就職活動カレンダーは後ろ倒しになる。その結果、広報活動開始が3年の3月1日、選考活動は4年の8月1日からとなった。

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最終更新:6/22(水) 6:00

JBpress

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