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同世代同志助け合う社会保障への転換を 淑徳大学教授結城康博氏

Japan In-depth 6/23(木) 7:00配信

政府は増税再延期を決定したが、社会保障の財源は足りていない状況だ。

この状況をどのように解決していくべきなのか。淑徳大学教授の結城康博氏を迎え、社会保障と増税について聞いた。

財源は本当に足りないのか、と細川氏が質問すると、「赤字国債を発行して社会保障をやっているので、大変と言えば大変だが、消費税増税を再延期したことは賛成。」と結城氏。

仮に消費税が5%から10%に上がっても、介護のサービスが良くなったり、保険料が安くなったりするというような目に見えるメリット分の金額は、1%分しか使われない。4%分は、赤字国債を発行して賄っていた社会保障費を消費税で得た分に代替するだけなので、「財源が足りないと言っているが、サービスが良くなる分は1%分なので、国全体の支出削減を上手にやれば十分に可能だと思う。」と結城氏は述べ、増税をしなくても社会保障を賄える可能性があることを示唆した。

今後、高齢者が増えていくため、社会保障サービスにかかる総額は増えていくことが予想される。消費税を上げると消費が減って、総額で税収も減ってしまうかも知れないことを挙げ、結城氏は今回の増税延期を評価した。

では、財政で削れるところはあるのか。結城氏は、「医療とか介護にも無駄がある。お年寄りの受診や、介護保険については節約しなければならない。」との考えを述べた。しかし、医療や介護に無駄があると言っても、節約できる金額には限度がある。結城氏は、「無駄は排除しながらも、ある程度(社会保障の)総額の増え方を緩やかにしていくことが大事。」と話した。

それを実現する方法として、サービスは充実させた状態を保ちながら、年金を20万円以上もらっている人に対しては年金額を少し減らすなどの施策を提案し、「医療と介護がしっかりすれば、年金が少し減っても、それを医療介護に回すやり方もある。」と述べた。

細川氏も、「年金を多くもらっている人は資産もある場合が多い。」と同意し、社会保障が貯蓄については考慮されないことに疑問を呈した。たとえば、貯蓄が多くあったとしても、賃金が少なければ低所得者としてみなされる。結城氏は、「今年からマイナンバーが動き始めたので、法改正をして、ある程度貯蓄に応じて、負担割合を変えていくことも可能だと思う。」と述べた。

今の社会保障は、現役がお年寄りを支える時代だが、少子化でそれは難しい状態になっている。結城氏は、「お年寄り同士、同世代を生きた人たちが助け合う仕組みにしないと、今の18歳の20年後、30年後は社会保障の負担という呪縛に取りつかれる人生になってしまう。」と述べ、将来のために、社会保障制度の見直しが必要だとの考えを示した。

細川氏は、子育て世代の悩みとして、将来の不安が大きくてお金が使えないことを挙げ、「子供を育てている世代が、もう少し社会のどこが問題なのか選挙にあたって考えることがとても大事かな、と思う。」と述べた。

(この記事は、ラジオ日本「細川珠生のモーニングトーク」2016年6月11日放送 の要約です)

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細川珠生(政治ジャーナリスト)

最終更新:6/23(木) 7:00

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