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EURO“24カ国”出場の功罪 GS最終戦まで白熱も「引き分け率30.5%」は96年大会以降で最高

Football ZONE web 6/23(木) 20:29配信

グループステージ全36試合を分析 出場国拡大で増えたドローゲーム

 欧州選手権(EURO)はグループステージの全36試合が終了し、決勝トーナメント進出の16チームが出揃った。今大会の大きな特徴は、出場国が24カ国に拡大されたことだ。それによる大きな変化は、グループ3位でも通過の可能性があること。そして引き分けで終わった試合の割合が、現行の勝ち点制度となった1996年大会以降で過去最大になっている。

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 ワールドカップ(W杯)では、94年のアメリカ大会までが24カ国の出場で3位通過の可能性があるフォーマットだった。そしてEUROは96年大会から16カ国の出場であり、2位までしか通過できないレギュレーションだった。そのため、リスクを背負ってでも勝利を奪いにいかなければいけない状況が、試合を動かしやすくした。しかし今大会から24カ国となり、かつてのW杯のように3位通過が復活したことは、結果的に引き分けの価値を高める結果を生んでいる。

 今大会のグループステージ36試合のうち、引き分けで終わったゲームは11試合を数えた。この割合は30.5%となり、世界的に勝ち点制度が「勝利=3点」に変更されてから行われた96年大会以降のEUROでは最大の割合になった。

 これまでで最も高い割合だったのは、96年と2004年大会の29.1%だった。そこだけを比べれば微差だが、08年大会のようにグループステージでわずか3試合しか引き分けがなく12.5%だった大会もある。96年から前回12年大会までの通算120試合中で引き分けは26試合と、その割合が21.6%であることからも、今大会では明らかに引き分けのゲームが増えている。

「1勝2敗」より「3分」の価値が高まる

 大会が始まる前から、1位通過や準決勝以上を視野に入れるようなシード国以外は、まずは決勝トーナメント進出が目標になる。そうなった時に、勝ち点4の3位なら安全圏に近く、勝ち点3の3位は不安定な状況になることは予想できたはずだ。すると、仮にシード国に敗れても同等の対戦相手との2試合で1勝1分の結果を残せば、グループステージを突破できる確率が高いということは予想できただろう。また、シード国を相手に引き分けを勝ち取れば、かなり優位な状況が生み出されるフォーマットになっていた。

 実際に、今大会において3位の6チームを比較した時に、勝ち点4の2チームは危なげなく突破。勝ち点3の4チームのなかで下位2チームとなって敗退の憂き目にあったのは、A組のアルバニアとD組のトルコだった。その要因は、1勝2敗という成績によって得失点差がマイナスに転じたことだ。F組で苦しんだポルトガルは3戦連続のドローとなったが、当然のように得失点差はプラスマイナスゼロ。この結果、1勝よりも3引き分けの方が価値が高いという状況を生み出した。

 そして当然、出場国が増えたことによりグループステージで強豪国同士が対戦する可能性は低くなった。今回、最大の“死のグループ”と呼ばれたのはイタリア、ベルギー、アイルランド、スウェーデンが入ったE組だった。しかし、前回大会までの16カ国の時に発生したグループであったならば、楽なグループとは言われないだろうが、標準的な組分けというレベルではないだろうか。そうした要素もまた、2位、3位を狙うチームが引き分けという結果を許容しやすかったのだろう。

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最終更新:6/23(木) 20:29

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