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韓国最大の「現代財閥」、中堅企業に格落ち

JBpress 6/23(木) 6:15配信

 かつて韓国で最大最強の財閥と言えば、「現代(ヒュンダイ)グループ」だった。

 創業者の子供たちによる経営権継承を巡る対立で現代自動車や現代重工業など有力企業がすでにグループから離脱していたが、残っていた有力企業も相次いで売却、離脱が決まった。

 縮小に歯止めがかからない現代グループは、近く目実ともに「大企業」の看板を降ろすことになる。

 現代グループの主力企業である現代商船は、早ければ2016年7月中にも臨時株主総会を開く方向で取引銀行団などと協議中だ。

 海運業界の国際アライアンス加入問題など、なお、不透明な点は残っているが、現代グループ企業やオーナー家が保有する株式を大幅に減資して、事実上、銀行管理による再建を模索する方向だ。

■ 主力の現代商船、グループ離れ銀行管理に

 現代グループと取引銀行団との協議がまとまれば、現代グループ企業とオーナー家の持ち株比率は1%台に下がる可能性が強く、現代商船は現代グループから離れることになる。

 国策銀行の韓国産業銀行(KDB)など取引銀行が債権を株式に転換して大株主となり、当面は銀行傘下で再建作業を進める手順だ。

 銀行団は、現代商船が国際アライアンスに加入することが支援の条件としている。現代商船は、商船三井、日本郵船などが設立する「ジアランアンス」への加入を申請している。これが認められるかはまだ分からない。

 ただ、現代グループが現代商船を抱えて再建を進める可能性はほとんどないとの見方が強い。

 現代グループは、主力企業だった現代商船の経営不振で資金繰りが悪化し、資産売却を重ねてきた。2016年に入ってからも、現代証券など金融関連企業を大手銀行である国民銀行を傘下に持つKB金融持ち株会社に売却したばかりだった。

 相次ぐ売却と分離で、現代グループは、大幅に縮小することになる。

 韓国の公正取引委員会の2016年4月に発表した「大企業集団の現況」によると、現代グループの資産規模は12兆2820億ウォン(1円=10ウォン)で、公企業を除くと財閥30位だった。

 だが、現代グループの中で資産規模が最大の現代商船と2番目の現代証券、さらに金融会社がグループから離れることで、グループの規模は一挙に4分の1以下になる。

 韓国では、「大企業グループ」の基準は資産規模に応じて公正取引委員会が定めている。

 従来は、資産規模が5兆ウォン以上の企業グループを「大企業集団」として定め、グループ企業同士の株式持合いや循環出資、債務保証などについて禁じたり規制をかけたりしてきた。

 2016年6月からはこの基準が「資産規模10兆ウォン以上」になった。

■ 「大企業グループ」から脱落

 現代グループは、資産規模が2兆~3兆ウォンに激減すると見られ、どちらの基準でも「大企業グループ」には該当しなくなる。

 韓国メディアは、「現代グループもついに中堅企業に・・・」などと報じている。

 現代グループには、では、どんな企業が残るのか。

 主力企業は現代エレベーターになる。シンドラーが17%出資する合弁会社で、韓国でトップシェアを握る。2015年の売上高は1兆4487億ウォン、営業利益1565億ウォンと優良企業でもある。

 これ以外では、北朝鮮事業を手がける現代峨山、ソウルで高級ホテル、バンヤンツリーホテルを運営するエイブル現代ホテル、情報サービスの現代U&I、シンクタンクの現代経済研究所などがある。

 「北朝鮮事業は大苦戦しているが、現代エレベーターと現代U&Iを中心に堅実に経営することは可能だ」(韓国紙デスク)という。

 「それにしても・・・」。このデスクは、現代グループの凋落振りを感慨深げに振り返る。

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最終更新:6/23(木) 10:35

JBpress

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