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英EU離脱なら仏の海外企業誘致には追い風だ

会社四季報オンライン 6/23(木) 14:46配信

 英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票が日本時間の午後3時から始まる。残留支持派は離脱に伴う経済的損失の大きさを訴え、「Brexit(英国の離脱)」に反対票を投じるよう呼びかけるのに必死だ。ドーバー海峡を隔てたフランスの経済界はどう見ているのか。このほど来日した、フランス・パリを中心とするイル・ド・フランス地域圏への外国企業誘致などに取り組むパリ・リージョン・エンタープライズ(旧パリ地域経済開発局)国際営業部長のフレデリック・ドゥ・バスト氏に聞いた。

 ――パリでは昨年1月と11月に相次いでテロが起きました。海外からの企業誘致の有力な手段である見本市などへの影響も大きかったのではないですか。

 ネガティブなインパクトがあったのは確かです。来場予定客などのキャンセルが相次ぎました。オランド大統領は演説で入国管理強化の必要性を訴えました。その結果、見本市へ足を運ぶのをためらう動きがみられるようになりました。ただ、足元では観光客に比べて、見本市への来場者は回復しつつあります。あくまでも「ビジネスファースト」の姿勢です。

 パリでは1980年代にもテロが起きました。ヨーロッパではイギリスのロンドンやスペインのマドリードでも過去にテロ事件が発生しました。不幸にも各地で同じような事態に直面しています。それでも、セキュリティの面ではかなりの進歩がありました。テロは洪水のような自然現象ではないため、セキュリティの進歩に伴って問題の深刻化にある程度の歯止めが掛けられるようになったのも事実です。

 ――企業誘致にも影響はありましたか。

 今のところはありません。というのも海外企業は通常、かなり前から時間をかけて準備をしています。直接投資の最終決定は平均すると進出時の18カ月前。今年に入って、イル・ド・フランス地域圏への直接投資にはやや陰りも見られますが、それがテロの影響かどうかは確認できません。

 ――イギリスがEUから離脱を決めたら、フランスの海外企業誘致にも影響がありそうです。

 その可能性はありますね。イル・ド・フランス地域圏はヨーロッパで展開を考えているすべての企業に対応可能なプラットフォームを有しています。英国がEUの枠組みから外れても問題ありません。

 フランスはユーロ加盟国。ドイツ、イタリア、スペインなどと同じ通貨を使っています。ヨーロッパに拠点を構える会社には快適な状況といえるでしょう。ほかの国の会社と協業したり、取引したりする際に為替相場の変動を気にしなくていいからです。

 人や物の自由な移動を保証したシェンゲン協定の適用国でもあります。加盟国間の移動では、国境通過時に書類などを提示する必要がありません。証明書などがなくても商品を送ることが可能です。

 イギリスはユーロを使っていません。シェンゲン協定も適用除外。これに対して、協定の締約国間であれば、より自由に活動することができます。

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最終更新:6/27(月) 17:56

会社四季報オンライン

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