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ベトナム進出時に困る「どこで売るのか」という問題(黒川賢吾 経営者)

シェアーズカフェ・オンライン 6/25(土) 6:37配信

私がベトナムで起業した2年前と比較すると、ベトナムの「消費者市場」をターゲットに進出する企業が格段と増えたような気がします。アジアの中でも経済の成長率が高いことや、極めて親日な国民性、タイ、シンガポール等と比較した際の競争の少なさ等の要素から「次はベトナム」と考える経営者の方々が増えているように思います。

確かにビジネスの潜在性を誇るベトナムですが、ベトナム消費市場を考えたときに最も大きな課題の一つが「どこで売るのか」というチャネルの問題です。

■60万を超える圧倒的なパパママショップ(伝統小売店)
ベトナムのチャネルの最も特徴的な点は、伝統小売店(所謂パパママショップ)の多さでしょう。ベトナムでは伝統小売店(所謂パパママショップ)が60万以上を占め、全体の売り上げの75%はこれらのチャネルからと言われています。コンビニが増えてきているとはいえ、コンビニ・スーパーの合計店舗数が1000店舗に満たないことを考えると如何に、圧倒的かお分かりになると思います。何しろ数が多いため、非効率な営業努力が必要とされるため利益率は高くありません。これから進出してくる企業がこのチャネルを開拓するのは至難の技だと思います。実際このチャネルで成功しているのは、古くからベトナム市場に進出している大手企業ばかりです。

■商条件の厳しいEC、大手小売
一方で、スーパーやショッピングモール等の近代小売はその数を増やしています。ロッテマートは2020年までに60店舗、ローカル食料品スーパーチェーンのVinmartなどは2016年末までに200店舗を展開する予定になっています。一方で、これらの大手小売店が要求する高額なマージンについての話題が最近ベトナム国内でも話題になっていたのですが、初期導入時の費用からマージンまで小売側の要求は厳しく、楽な販売は望めません。これはベトナムで急速に伸びてきているECも同様で、大手ECサイトは、ほぼ「場所貸し」のようなビジネスになっており、多くの供託金を支払わないと商品がフィーチャーされることはなく、また如何に頻繁に特化で商品をプロモーションできるかが売り上げを左右するようになっています。

■人が来ないセレクトショップ
美容や健康関連商品に多いのですが、特に付加価値商品になると、富裕層へのアプローチを狙って一等地に自社でセレクトショップなどを展開するケースも多く見られます。しかしながら、利益をあげているお店は本当にごく僅かです。

例えば、都市部のデパートで20平米ほどの店舗を開いても、売り上げは月額で数十万円というような話も珍しくありません。ベトナムでショッピングモールに出向くと、人の数は多いので実際盛り上がっているように見えるのですが、食品・ゲームセンター・映画館以外は閑散としており、店舗の販売員が暇そうにスマホをいじっている姿が日常化しています。

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最終更新:6/25(土) 6:37

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