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ドナルド・フェイゲン、偏執的右翼とスティーリー・ダンの未来について語る

ローリングストーン日本版 6/25(土) 11:00配信

シンガー兼キーボーディストが語るSF、メンタル・ヘルス、そして"真性ジャズ・スノッブ"としての育ちについて。



スティーリー・ダンとしても、彼自身としても、ドナルド・フェイゲンは魅惑的なメロディと切れ味の良い洗練されたアレンジで、そしてもちろん、表情を変えずに放つダークなユーモアでも、長きにわたって称賛されてきた。言い換えると、ローリングストーン誌の幅広いインタビュー・シリーズ、"ラスト・ワード"に登場するのはごく自然なことだ。6月6日、フェイゲンと長年の相棒、ウォルター・ベッカーは"The Dan Who Knew Too Much(知りすぎたダン)"と銘打った夏のツアーを開始しており、7月17日まではオープニング・アクトをスティーヴ・ウィンウッドが務めている。長期の遠征に出発する前に、彼のインスピレーションの源泉やスティーリー・ダンの将来など、さまざまなことについてフェイゲンと話す機会を得た。

ー出身はニュー・ジャージーのパサイクですね。あなたにとってニュー・ジャージーを最も象徴するものは何ですか?

この質問、どうでもよくないか?・・・いや、ニュー・ジャージーは心から素晴らしいと思うよ。僕の家族は日曜日になるとクリフトンのダイナー、"ラッツハット"によく行ったもんだ。"リッパーズ"って名前のホットドッグを出していてね。今でもやってるよ。

ーあなたのお母様は15歳の時まで歌っていて、よくブロードウェイのミュージカルにあなたを連れて行ったそうですね。お母様からは、音楽や演奏についてどのようなことを教えてもらいましたか?

どちらかというと結果としては初歩の性教育だったな。10歳の時に観た『リル・アブナー』でステューピファイン・ジョーンズ役だったジュリー・ニューマーは貴重な発見だったよ。

ドナルド・フェイゲンの心を動かす音楽とは?

ーそのユーモアのセンスは誰から受け継いだのでしょう?

叔父のデイヴは実に面白かったね。彼はぶかぶかのステットソン帽とピンクの羊毛のカウボーイ・ズボン(チャップ)を履いて、自分のレストランのTVコマーシャルに出ていたよ。

ー11歳くらいのときにロックからジャズへ宗旨替えしたとか。成長期の頃の音楽的なヒーローは誰でしたか?

僕は真性のジャズ・スノッブだったね。アルフレッド・ライオンは、演奏者たちにファンキーなブルース風クリシェを載せるように奨励してたから、ブルー・ノート・レコードには近づかなかったな。好きだったのは、マイルス、コルトレーン、ロリンズ、ミンガス、そしてモンクだ。私には優れた審美眼があったのだよ。今では他のみんなと同じ、クソみたいなのになっちゃったけどね。

ー今でも心が動く音楽は?

バード(チャーリー・パーカー)、ロリンズ、エリントン、ストラヴィンスキー。

ー最近購入したかダウンロードしたアルバムはありますか?買った理由は?

『The Vintage Recordings of Cliff Edwards』だ。彼は素晴らしいからね。クリフ・エドワーズ、別名、ウクレレ・アイクは恐るべきジャズ・シンガーだよ。彼は20年代から30年代にかけてビッグ・スターだったが、40年代のディズニーの映画『ピノキオ』(1940年)のジミニー・クリケットの声優としての方が馴染みがあるんじゃないかな。彼はそれで『星に願いを』を歌った。彼には、彼自身が"イーフィン"と名付けたクールなスキャットのやり方もあるね。彼は最初、金持ちになったが、その金はすべて、車とクスリとコーラス・ガールに消えてしまった。

ー子供の頃に読んだSF小説があなた自身、そしてあなたの世界観にもたらしたものは?SFで特に好きな作品は何ですか?

昔のSFは、未来をイメージすることで現在を皮肉ったものがたくさんあったね。アルフレッド・ベスター、フレドリック・ブラウン、シリル・コーンブルース、ウィリアム・テンとか、みんな面白い人たちでね、好きだったよ。このテーマの話は僕が書いた本、『ヒップの極意 EMINENT HIPSTERS』に詳しく書いてあるよ。

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最終更新:6/25(土) 11:00

ローリングストーン日本版

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