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“バンビ2世”東邦・藤嶋健人、成長の証。「がむしゃら」から「クレバー」高校3年間の集大成を

ベースボールチャンネル 6/26(日) 17:00配信

藤嶋「いかにコースに投げ分けられるか」

 東邦に入学した直後から、エース格として大舞台で奮投してきた藤嶋健人。1年夏の愛知大会では、5回戦でその年のセンバツ4強の豊川相手に完投して土をつけ、決勝戦でも最後までマウンドを守りチームを甲子園に導いた。

 さらに甲子園でも先発を務め、日南学園(宮崎)を抑えて白星をもぎとった。最上級生になった3年春のセンバツでも好投し、世代屈指の存在感を放っている。

 さて先日の6月11日の練習試合後、藤嶋にこの夏の心構えを聞くと、地に足のついた答えが返ってきた。そしてその答えは、藤嶋のピッチングの本質をよく表したものだった。

 チームとして甲子園出場、さらに全国制覇は当然意識しているが、マウンド上では自身がどれだけ落ち着いて投球できるかをポイントに挙げたのだ。

「いかにコースに投げ分け、ストライクを先行させられるか。そこをしっかりできるようにしたい。今から(大会までの1カ月余で)大きく成長することは難しい。自分らしく、ベンチの中などではハツラツとしてチームを盛り上げつつも、マウンド上では常に冷静でいたいです」

 コースへの投げ分けは、藤嶋がずっと意識してきたことであり、東邦・森田泰弘監督が藤嶋に求めてきたことでもある。昨秋県大会でも、たとえば高蔵寺戦で2ケタ奪三振と好投したが、森田監督は「まだ投げ間違いがある」と相好を崩さなかった。冬の間、藤嶋はブルペンでの投球練習で常にアウトコース低めを狙い、感覚を体に染みこませてきた。

 そして藤嶋の真髄は、マウンド上で動じず、コントロールを意識して冷静に打者を打ち取るクレバーさにある。1年夏の全国デビューがあまりに鮮烈だったため、一球ごとに雄叫びをあげていた当時の“力投型”スタイルを思い出す人も少なくないだろうが、以後の2年間で随分と印象が変わった。もちろん力のあるストレートや気迫は健在だが、力任せに投げるのではなく、相手バッターを観察しながら、要所でコントロールに冴えを見せるのだ。

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最終更新:6/26(日) 17:00

ベースボールチャンネル