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アリババ会長、模造品との戦いを宣言 「文化」は変えられるか

Forbes JAPAN 6/26(日) 8:00配信

中国のインターネット通販大手アリババ(阿里巴巴)のジャック・マー会長は6月22日、ウォールストリート・ジャーナル紙への寄稿の中で、自社サイトに出品する販売業者に対し、次のように明言した。



「偽造品は絶対に受け入れられない。ブランドやその保有する知的財産は保護されなくてはならない。自らブランドを開発し、それに投資したメーカーを支持することだけが、アリババの関心事だ。他者の知的財産から搾取する者は一切容認しない」。

どうやらマー会長は、中国を変えようとしているようだ。ブランド名を掲げたあからさまな模造品を容認しない、新たな体制を築こうとしているらしい。

だが、その実現にはそれなりのコストがかかる。アリババの営業利益を圧迫することにもなるだろう。その上、そうした方針を徹底させるのは以下の4つの理由から、簡単ではないと考えられる。

1. 中国人の気質──「手っ取り早く稼いでやろう」

共産主義の失敗が明らかになるなかで数十年を過ごした中国の人々は、生活環境を改善し、満足のいく状態を手に入れることに必死だ。国民の中には、現代の資本主義の本質は「一定の社会的価値観と制約の中における富の創造のシステム」であり、そこには他者の財産の尊重、という概念が含まれていることを理解していない人たちがいる。

2. 知的財産は「社会の利益」

共産主義の規則においては、多くの物が社会の、または共同の所有物であり、社会の一員であれば誰もがそれを共有できる。この考えに基づき、ブランドの名称を含めた知的財産も無料で共有できるものだと考える人たちがいる。

3. 財産権の保護に関する法律の不備

中国ではほとんど、知的財産権が保護されていない。スターバックスやコカ・コーラは著作権侵害に関する裁判で勝訴したが、違反者を罰する法律の整備は大幅に遅れている。

中国における「模倣のまん延」が反映するもの

4. 起業家精神に対する供給側の態度

新ブランドの開発とは、欧米諸国の大半では消費者に始まり消費者に終わる、需要の側に立った起業家精神に基づくものにほかならない。これには、大規模な人的・非人的資源の関与を必要とする研究開発への甚大な努力が伴う。こうしたものだからこそ、これら各国のブランドは大きな成功を収めることができるのだ。

しかし、中国ではブランド開発は、豊富な労働力と資金を手にした供給側の起業家精神に基づいている。そこには市場調査や消費者の関与がほとんどない。そのため中国のブランドは、失敗に終わることが多い。

つまり、中国にみられる他国ブランド製品の模倣のまん延は、国内ブランドの発展を抑圧するさまざまな文化的・制度的要素を反映したものなのだ。

文化や制度の変化には時間がかかる。アリババは、模造品の排除に向けた困難な戦いに挑むことになる。

Panos Mourdoukoutas

最終更新:6/26(日) 8:00

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