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「真田丸」秀次役の新納慎也が語る三谷幸喜との縁!

Smartザテレビジョン 6/29(水) 5:01配信

堺雅人主演の大河ドラマ「真田丸」(NHK総合ほか)。豊臣秀吉(小日向文世)の天下に最後まで抵抗し続けた北条家が滅亡したが、6月26日放送からは、秀吉の愛児が死去するなど豊臣家に徐々に暗雲が立ち込めている。

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そんな中、今後のキーマンとなるのが関白・豊臣秀次(新納慎也)だ。秀吉のおいであり、後継者と目されてきたが、次第に秀吉との関係に変化が生じる。これまでは暗愚で残虐、秀吉の怒りを買って切腹を命じられたとされてきたが、「真田丸」では最新学説に基づいて、これまでとは違う描かれ方をするという。

そんな秀次役の新納を直撃し、役への思いや、脚本の三谷幸喜とのエピソードを聞いた。

――まず秀次のオファーが来たときの率直な感想を教えてください。

即座に「やります」とお返事しましたが、オファーは驚きました。舞台の仕事が多くてドラマへの出演自体も少ないのですが、若いころに時代劇のスタッフの方のところへ営業に行ったときにも、「その顔は、鉄砲を伝来するポルトガル人の役くらいしかない」と言われたくらいで、時代劇は縁遠いものだったんです。

でも、さすがにオープニングで自分の名前が写った時は、すぐ写メしました。親に送って「は、何これ?」と言われ、でもあれはすごく感動しました。

――出演してから、変わったことはありますか?

舞台俳優のいいところは、それなりに仕事もして、人前に出させていただいて、標準的な暮らしもできるのにもかかわらず、ゴミも出せるし、コンビニにも行ける。普通の暮らしができることなんですね。

それが、この年齢になって「テレビ見ています!」って知らない人に声を掛けられるようになるとは…まだ2人くらいですが。でも、時代劇の格好でないと、なかなかピンと来ないみたいですね。電車の中で目の前に座った人は、ずっとこちらを見て、手を使って僕の髪形を隠すようにしながら顔のパーツを見て、ようやく「あ!」って気付かれていました(笑)。

――「真田丸」の秀次は、これまで描かれてきた秀次はだいぶ違っているかと思いますが、一番の違いはどこにあると感じましたか?

オファーを受けてから、いろいろな本を読みました。それこそAmazonで「豊臣秀次」と検索をして出てくる本、7~8冊くらいですが全て読みました。読む本ごとに違う人物像が描かれていましたが、それでも“殺生関白”と言われるのはごく一部で、とても実直で穏やかな人だったという印象を受けました。でも、一番びっくりしたのは台本ですよね(笑)。「えー、こうきたか!」と。三谷幸喜にしてやられた感じです。

僕が演じた秀次は、頭の切れるタイプではないですが、だからこそ時代と秀吉に翻弄(ほんろう)されていく等身大の姿が、身近に感じられるように思います。

――三谷幸喜作品にはこれまでも出演されていますが、魅力はどこにあると思いますか?

いつものことと言えば、いつものことなのですが、今回も驚かされていますね。役者たちが台本を見ながらゲラゲラ笑うって、普通ないんですよ。でも、やはり悲しさや、人間らしさがあって、リアルで、歴史物語なのに人間味があってすごく共感できる。出演者同士でも「あそこ見た?」って語り合いたくなるような脚本ですね。

――三谷さんとは普段からやりとりをされているのですか?

メールでのやりとりが多くて、メル友のようになっています。本人にも言っていますが、三谷さんは、本当に僕の役者人生で「ここぞ!」というときに、ヒョコッとやって来て、すごくすてきなオファーを持ってきてくれるんですね。

日本のミュージカル界で、オリジナルのミュージカル作品でブロードウェイに立ったことがある役者は多くないと思いますが、その機会を与えてくれたのも三谷さんです。僕の人生を“いちいち”変えてくれて、「さあこの道を進みなさい」「この道に行きなさい」と道を示してくれる存在です。

ご本人は丁寧な方なので、いつまでたっても僕のことを“さん付け”で呼びますし、敬語で話されますね。まあ、言葉が堅いだけで、結構ズバズバ言われるんですが(笑)。でも、「第何回見たよ。あそこは良かったよ」と言ってくれるのはうれしいです。

――三谷さんから、秀次役について「こう演じてほしい」というリクエストはありましたか?

最初は「勉強しておいてね」とメールをいただきました。その後、「勉強していますか? どうですか?」と聞かれたので、「はい! (秀次のことを)こういうふうに思います」と答えたら「僕が思っているのと同じです」と言われました。

それから、作中で秀吉が“太閤検地”をするというときに、秀次が秀吉の質問に答えられないという場面があって「この秀次が、“殺生関白”になるとは思えないのですが、どうしたらいいですか?」と聞いたら、「その話は、僕は全部うそだと思っているので、描きません。ただ、ひょうひょうと繊細に秀次を演じてください」とお返事がきました。僕自身のテーマも“ひょうひょう”だったので、それは安心しましたね。

でも、ひょうひょうとしている部分と、関白にまで上り詰めるという彼の身分、秀吉との関係などを考えると、あまりにひょうひょうとし過ぎるとリアリティーがないんです。そういう意味で、綱渡りのようなキャラクターだと思いました。

――初登場は第15回(4月17日放送)。どんな登場の仕方を意識されましたか?

ビワを持って出てくる初登場のシーンは、秀次の屈託のなさを出そうと意識しました。秀次は、昔から何度も養子に出されていて、第15回で登場する直前には小牧・長久手の戦いで敗戦も経験しているはずなのですが、基本的に政治や戦といったことに関心がない。

城の中で、気は使いながらもマイペースに生きているという秀次を演じるように心掛けました。

――秀吉との関係性は、どのように捉えましたか?

寧さん(鈴木京香)に対してもそうなのですが、単純に“お父さん”と“お母さん”ですね。実際には伯父と伯母ですが、伯父に対するイメージは人によってかなり違うと思いますし、それなら父親とした方が、お互いが抱く感情も、見ている方に伝わりやすいのかなと感じました。

秀吉は厳しさも、むちゃくちゃなところもある人ですが、その愛情をちゃんと感じて、ちゃんと返して、という親子独特の信頼関係が伝わればいいなと思いました。

ただ、何度も養子に出されて育っているので、人の顔色をうかがうようになったのかなと思います。特に、秀吉はかんしゃく持ちですから、“地雷を踏まないように…”というのは、幼少期から癖になっているのではないかと思います。

――これまで、悪行に激怒した秀吉が切腹を命じたと言われてきた秀次の最期ですが、今回は最新研究による新説が取られます。台本を読んでどのような感想を持ちましたか?

秀次は自分自身の行動もあって、これから回を追うごとに追い込まれていきます。「どこが彼のスイッチだったんだろう」「どこからあんなに笑っていた秀次が笑わなくなったんだろう」と思って、あらためて台本を読み込んでいくうちに、きっと彼は、知らず知らずのうちに、ずっとプレッシャーを感じていたのだと思うようになりました。

花粉症はコップの水が最後の一滴であふれだすよう発症すると言いますが、それと一緒で、どこかで感情があふれ出して止まらなくなってしまったんだと思います。

秀吉のかんしゃくや、関白になることや、国を背負うこと、そんなプレッシャーをずっとチクチク感じていて、秀頼が生まれたことも要素の一つではあるけれど、直接のきっかけではないのではないかと思います。

そんなストレスがたまりにたまって、とうとうあふれた時に、誰が何を言おうと聞こえないし、見えなくなってしまったんだと思います。

最終更新:6/29(水) 13:10

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