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『ファインディング・ドリー』監督陣来日 「まるで日本語で作られているかのよう」と吹替版を絶賛

リアルサウンド 6/29(水) 18:56配信

 『ファインディング・ドリー』の監督来日記者会見が、本日6月29日、ザ・リッツ・カールトン東京にて行われ、アンドリュー・スタントン監督、アンガス・マクレーン共同監督に加え、日本語吹替版キャストたちが登壇した。

 本作は、『ファインディング・ニモ』から1年後を舞台にした冒険ファンタジー。ドリーやニモ、マーリンたちが、ドリーの家族を探すため冒険を繰り広げる模様を描く。

 会見ではまず初めに、前作に引き続きメガホンを取ったスタントン監督とマクレーン共同監督が登場。スタントン監督は、「日本はアニメーションに関して文化的な豊かな歴史があり、大きなリスペクトを常に持っている国。ピクサーの作品を日本に持ってこられるのは、我々にとっても大変光栄なことです」と、日本で公開されることの喜びを語る。当初、「続編は絶対に作らない」と発言していたスタントン監督は、「“never”という言葉を絶対に使ってはいけないことをこの経験で学んだ」と笑いを交えながら、「前作でこの物語を語り終えたと考えていたが、2012年に3D版の確認のために作品を改めて観た時に、ドリーのことが心配になっている自分に気づいたんです。ドリーの家族はまだ見つかっていなくて、ドリーは自分の物忘れがひどいことを常に周りに対して謝り続けている。僕は彼女にもう謝ってほしくなかった。ドリーに自分自身を愛してほしいと思い、その時から続編のことで頭がいっぱいになりました」と、続編を手がけることになった経緯を明かした。

 7月16日の日本公開に先駆け6月17日に公開を迎えた全米では、週末興行収入136,183,170ドルを記録し、アニメーション作品における全米オープニング成績の歴代記録を塗り替えた。大ヒットの要因について、マクレーン共同監督は「皆さんが、マーリンやニモ、ドリーといったキャラクターを大好きでいてくれたこと、また彼らと同じ時間を過ごしたいと思ってくれたこと、そして本当にドリーのことを気にかけてくれていたことです。旧友に会えるような感覚で楽しんでくれたことが成功の要因だと考えています」と分析した。

 前作から成長したニモの役割についての質問が飛ぶと、スタントン監督は「実際には、ニモは1歳しか年齢を重ねていませんが、前作での経験のおかげで10歳分成長しているのではないかと考えています。ドリーが忘れんぼうであるのと同じように、片方のヒレが小さいニモも、ドリーと同じようにハンデを抱えている。けれどニモは、これまでの経験によって自信を持っている。ニモは、自分と同じように、ドリーにも自信を持ってもらいたいと願っているんです」と説明した。

 マクレーン共同監督は映像面についても解説。「前作との繋がりを大事にしつつ、技術の進化に伴って映像面もアップグレードしています。我々の集大成として、可能な限り最善のエンターテインメントを提供できるように、という思いで作りました。前作に敬意を表しながら、視覚的なサプライズもたくさん盛り込まれています」とアピールした。

 続いて、日本語吹替版の声優を務めた室井滋、木梨憲武、上川隆也、中村アンが登壇。前作に引き続きドリー役を担当した室井は、「今回、『ファインディング・ドリー』がやってくるという話を聞いた時は、本当に驚きました。自分にやらせてもらえるのかどうかとか、お話をいただくまでは不安になったり喜んだりしたんですけど、こんな大勢の皆さんに集まっていただいて、新人になったような気持ちで今ここに立っています」と、ドリー役の声優を続投できたことの喜びを語る。続けて、「セリフも多くて正直とても大変だったんですけど、前のめりになってドリーの顔を一生懸命見ながら吹替をしているうちに、マイクにガンッとぶつかったりだとか、叩いちゃったりだとか、トラブルもいっぱいありました」と、収録時のエピソードを話しながら、「ドリーを演じている間は自分がドリー化しまして、タクシーの中に携帯電話を忘れたり、ガーデニング用品を買うためにスーパーに行ったら、いつの間にかカーテンコーナーに立っていたり……。今日もトイレに行ってから控え室になかなか戻ってこれなかったりしました」と、ドリーと同じように“忘れんぼう”になったというエピソードを披露した。

 同じく前作に続きマーリン役を担当した木梨は、「叫び声を中心に、映像の口に合わせながら一字一句細かく、ひとりぼっちのスタジオでやりました。1回日本版ができあがっても、アメリカに持って帰ってそれでいいかを、こちらの偉い方たちがチェックをして直すっていうスケジュールまでピクサーさんに押さえられて……」と、スタントン監督とマクレーン共同監督の顔を見ながら、笑いを交えてコメント。

 今回初登場のキャラクター、タコのハンクの吹替を担当した上川は、「ピクサーの作品は昔から楽しませていただいておりました。そんな自分がピクサーの作品に出られることになったということで、このオファーは本当に嬉しかったです。何日押さえられていても嬉しかったです」と、木梨のコメントに被せるように挨拶をした。

 オーディションでジンベエザメのデスティニー役を射止めたという中村は、「4月ぐらいに『ファインディング・ドリー』の新しいキャラクターの声ができるかもしれないというチャンスがありまして、そこで全力を出してこの役を掴みたいという気持ちでやらせていただきました。今日ここにいられることが感動的です」と、役を射止めた喜びを語る。

 4人は、それぞれ吹替を担当したキャラクターの帽子を被って登場。その帽子を見たスタントン監督とマクレーン監督は、「本当に最高ですね。まるで物語の展開にあわせたように並んでいるのも素晴らしい」、「ユーモアの雰囲気もピクサーの作品と通じるものがあってアットホームな気持ちになります」と、それぞれコメントするが、通訳が訳す前に、木梨が「こんなに似合っている人たちはいない。できればそのまま実写で使いたいぐらいだよ」と独自の翻訳を披露する場面も。スタントン監督は、日本語吹替版キャストの演技について、「本当に素晴らしかったです。オリジナル版は英語のセリフにあわせて口の動きを作っているのにもかかわらず、日本版は口がすごく合っていた。まるで日本語で作られているかのように感じました」と絶賛した。

 その後、監督陣と吹替版キャスト陣が描いた海の生き物がスクリーンに登場。それぞれが描いたニモやドリーのキャラクターがスクリーンに登場する中、木梨は自身が創作した3つのオリジナルキャラクターを披露した。また、吹替版キャスト陣からは、スタントン監督とマクレーン共同監督に、ドリーとニモが描かれた“巨大オリジナル提灯”のプレゼントが贈呈された。

 最後に日本語吹替版キャストを代表して、ドリー役の室井が「これからどんどん暑い夏を迎えることになると思うんですけど、まずは涼みに劇場にお越しください。そして、この夏1番の思い出をぜひ作っていただきたいと思います。私もドリーもマーリンもニモもデスティニーもハンクも皆さんをお待ちしております。よろしくお願いいたします」とコメント。スタントン監督も「『ファインディング・ニモ』をご覧いただいた皆様に『ありがとう』と言いたいです。また、『ファインディング・ドリー』にも来ていただきたいと心から思っています。愛情で作った作品でもありますし、『ファインディング・ニモ』の世界をさらに大きくした作品でもあります。なるべく長い間じっくり楽しんでいただければ嬉しいです」とアピールし、会見を締めくくった。

宮川翔

最終更新:6/29(水) 18:56

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