ここから本文です

【南アフリカ戦 直前プレビュー】生き残りを懸けたラストゲーム。“仮想ナイジェリア”としても重要な一戦に

SOCCER DIGEST Web 6/29(水) 6:00配信

南アフリカは「パワフルなサッカーをしてくる“突進型”のチーム」(手倉森監督)

 国内でのラストゲームで対戦する南アフリカはリオ五輪出場国。「今回来日しているのは、ほぼ本大会の最終メンバーに近い構成」(オーウェン・ダガマ監督)と真剣勝負が期待できるだけに、本大会初戦のナイジェリア戦に向け貴重なシミュレーションの場となる。

【PHOTO リオ五輪に生き残りをかけた南アフリカ戦前日練習】@松本



 前日記者会見で南アフリカの印象について問われた手倉森誠監督は、「身体能力を前面に出したパワフルなサッカーをしてくる。下(足もと)もあるし、上(空中戦)もある“突進型”のチーム。ナイジェリアほどの細やかなテクニック、コンビネーション、スピードはないですが、前線に大きい9番(ジュダス・モセメディ/182センチ)がいて、2列目も技術と(前を)追い越して行くスピードがある」とアタッカー陣を警戒する。
 
 他にも母国で「(U-23)南アフリカのイニエスタ」と呼ばれるゲームメーカーのメンジ・マスク、攻撃的MFのギフト・モトゥパ、A代表経験者でヨーロッパのクラブからも注目を集めるリバルド・コッツィーエと、ダガマ監督が信頼を置くタレントが揃う。アフリカ特有のスピードやバネを警戒しつつ、「走り負けない。間延びに付き合わない」(手倉森監督)、「高さ勝負になったら競り合いで負けない」(中谷進之介)こと。局面の個の戦いと同時に、組織で囲い込むディフェンスがポイントのひとつになる。
 
 南アフリカ戦は、怪我からの復帰組のコンディションチェックと、ユニット(選手の組み合わせ)確認においても重要な意味を持つ。ベストメンバーを組むというよりは、「これまで活動にずっと参加してきている選手、プラスアジア最終予選から怪我で離脱していた選手、そして改めてもう一回手元に置いて見てみたい選手」(手倉森監督)を組み合わせて最後のテストを行なうことになるだろう。

7月1日のメンバー発表を前に、アピールに成功するのは誰か。

 GKは所属クラブでレギュラーとして活躍する中村航輔がスタメンか。アジア最終予選でゴールマウスを守った櫛引政敏の実力は周知の事実であり、3月のメキシコ戦、5月のトゥーロン国際大会で2試合に起用された新進気鋭の前者を試しておきたいはずだ。
 
 最終ラインは、左から亀川諒史、植田直通、中谷進之介、室屋成の4人。ディフェンスリーダーの植田はもはや“鉄板”で、左SBも左股関節に不安を抱えているとはいえ、亀川で堅いだろう。植田の相棒となるもう1枚のCBは、三浦弦太より状態が良さそうな中谷がスタメンを勝ち取る見込み。残る右SBは室屋と松原健の一騎打ちだが、左右に対応できるユーティリティ性を備えた前者を優先すると思われる。
 
 キャプテンの遠藤航が左肘靭帯損傷で欠場予定のボランチは、前日練習では大島僚太と井手口陽介がスタメンと目されるビブス組でプレーした。しかし、セットプレーの練習では、原川力が一番手でキッカーを務め、橋本拳人もアフリカ勢に負けないフィジカルを誇る。いずれにしても「テクニシャン+狩人型」の組み合わせが濃厚で、生き残りを懸けたアピール合戦になりそうだ。
 
 2列目は「10番」を託された矢島慎也と、一撃必殺を持つレフティモンスターの野津田岳人で決まりか。故障で5月のガーナ戦を回避した伊東純也と豊川雄太は、スピードやドリブル突破、裏への抜け出しに長けた特長を考えても、試合途中に“ジョーカー”として投入する可能性が高い。
 
 最後に2トップは、浅野拓磨と中島翔哉と予想。本来であれば、故障明けの鈴木武蔵をコンディションチェックを兼ねてスタートから使いたいところだが、前日練習でスプリント系のメニュー途中に離脱。戦術確認で一度は戻ったが、最後のシュート練習は行なわなかった。ミックスゾーンでコメントを残さず会場を後にしたため確かな情報はないが、足などに違和感があるようであれば無理はさせられないだろう。
 
 7月1日のメンバー発表を前に、アピールに成功するのは誰か。ホームでの試合で負けは許されない。自信を得て五輪に行くためにも、勝利が求められる。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)

最終更新:6/29(水) 6:00

SOCCER DIGEST Web

Yahoo!ニュースからのお知らせ