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MALAが旅して発掘したペルーの伝統音楽。

Casa BRUTUS.com 6/30(木) 14:00配信

Q 新作は、ペルーで録音された音源を元に制作されていますね。

僕のパートナーは、現地にたくさん友人がいて、出会ったころからペルーの話を聞かされていた。当初はマチュピチュへ行ってみたいと思うくらいだったけど(笑)。仕事も一段落し、冒険するにはいいタイミングだった。それから、ペルーの音楽についてあまり知らなかったので、新しい音楽を作る、ヒントがあると思ったんだ。

Q 行ってみてどうでした?

アンデス山地と海岸地帯の両方へ行ったんだけど、それぞれの音楽に特徴があった。山地はパイプ楽器のサンポーニャ、ケーナなど、笛の音を多用する。海側は打楽器を多用した曲が目立つ。その両方が混ざるものもあるんだ、アフロ・ペルー音楽とでもいうのかな。

Q 「Zapateo」は聴いたことのないようなリズムでしたが。

“Zapateo”は足踏みで音を出すという意味。アフロ・ペルー音楽で用いられる演奏方法で、カホンという打楽器の特定のリズムと一緒にタップダンスで音を奏でる。〈コレクティーボ・パレンケ〉というグループとタップをレコーディングした。あの音を大きなサウンドシステムから流したらどうなるかな、と思ったんだ。

Q 何人かボーカリストも参加していますが、ペルーの歌手?

そう。「Cunumicita」を歌ったダニーツ。友人でドラマーのセルゲオから紹介してもらったんだ。ペルーの伝統的な歌をいくつか教えてもらい、その中に彼女が子供だったころ、お母さんが歌い聞かせてくれたという、すごく優しい曲があった。それをレコーディングしたんだ。それからシルビアが歌った「Sound of the River」は、首都のリマの郊外で昔から歌い継がれている曲。シルビアは僕の作ったビートに合わせ、自由に歌ってくれた。二人とも、アカペラが素晴らしかったから、何かのかたちで発表したいと思っている。

Q このアルバムを聴くと、ペルーの伝統的な音楽がわかりますね。

新しい音楽家もいて、すごく面白かったんだけど、僕は伝統的な部分や古い部分を可能な限りとらえようと思った。だって、最近の音楽だってもとをたどれば、伝統的な音楽に由来しているから。可能な限り、古いものに遡りたかったんだ。今回現地で聴けた音楽はまだほんの一部でしかないから、またすぐにでも行って、現地の音楽を掘り起こしたい気分だよ。

〈MALA〉

マラ DJ、プロデューサー。2000年代初頭からロンドンで、Digital Mystikzのメンバー、として活動開始。ダブステップやベースミュージックの礎を築く。ジャイルス・ピーターソンとともにキューバで制作した『Mala in Cuba』(12年)に続き、南米制作第2弾となる『Mirrors』(写真)を発表。

photo_Tom D. Morgan text_Katsumi Watanabe

最終更新:6/30(木) 14:00

Casa BRUTUS.com

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